第3話

俺の思い
612
2019/01/29 04:21
〜吟蔵目線〜
俺は約束したあの日から理緒と連絡を毎日欠かさずしている。
今日はその約束の一年がたった。
俺が居る上湖村は自然がたくさんあって、離れるのがちょっと辛いけど、これからは東京で暮らそうと思っている。
だから、これから父さんに話をしようと決めた。
泉 吟蔵
泉 吟蔵
父さん、ちょっといい?
泉 醸二
泉 醸二
おう、何だ?
泉 吟蔵
泉 吟蔵
あのさ、東京でデザイナーの仕事に就きたいんだ!
泉 醸二
泉 醸二
泉 吟蔵
泉 吟蔵
それで上湖村から離れて東京で暮らしたいんだ!
泉 醸二
泉 醸二
泉 吟蔵
泉 吟蔵
ダメかな?
泉 醸二
泉 醸二
俺的には万里香ちゃんと結婚してこの店の酒屋であとを継ぐもんだと思ってたから、今すぐには答えられない…
上湖村のみんなも答えられないんじゃないか?
泉 吟蔵
泉 吟蔵
そっか…
泉 醸二
泉 醸二
まぁ、自分で決めたんなら責任をもって行動すればいいんじゃないか?
泉 吟蔵
泉 吟蔵
父さん…
泉 醸二
泉 醸二
まぁ、今はこれしか言えないけど自分で決めたんだったら俺はいいと思うよ…?
でも、上湖村を離れるって…
ちょっと早い気もするけどな…
泉 吟蔵
泉 吟蔵
でも、東京で理緒のお母さんにデザインの話をしたら高校卒業して面接行こうか思ってる…
もし、落ちたとしても俺は諦めない…
泉 醸二
泉 醸二
それは…
あの子のことか?
泉 吟蔵
泉 吟蔵
うん…
理緒と約束したんだ…
一年後に東京で会うと…
それまで待っててほしいって…
泉 醸二
泉 醸二
万里香ちゃんはこのこと知ってるのか?
泉 吟蔵
泉 吟蔵
俺と理緒が付き合っていることは知ってる…
ただ、この村を出ていくことはまだ行ってない…
泉 醸二
泉 醸二
そっか…
万里香ちゃんのご両親には俺から謝っとくよ…
吟蔵は今自分がどうするべきかどうしたいかちゃんと自分で考えて村の人達に話せばきっと吟蔵の気持ちをよくわかってくれると俺は思うぞ!
泉 吟蔵
泉 吟蔵
ありがとう、父さん…
俺は、あらためて父さんに話してよかったと思った。
父さんには村のこと頼りっぱなしになると思う…
そうなると、村から出るのはちょっと気が引けるというか、今までずっと上湖村で暮らしてたから村での生活じゃなくなってしまうとちょっと寂しくなる…
まだ東京にはちょっと長くなりそう…
理緒には謝っとかなくちゃ…
さっそく理緒にメールをした。

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