その後、体育館に帰ってきた私達は
物凄く心配された
なんでこんなに遅くなったか話そうとすると
勝手に震えてくる手を西谷はずっと握ってい
てくれた
そして大地さんたちに、青城の人達に会った
ことを話すとものすごい勢いで詰め寄られて
澤村「だ、大丈夫か?」
菅原「なんもされてないべ?」
田中「暴力とか!」
東峰「怖かったよな…」
日向「大王様たち!許さない!!」
影山「その、痛いとことか……ないすか?」
月島「なんか目腫れてないですか?」
山口「ほんとだ!やっぱりなんかされたんじ
ゃ」
あぁ、すごく心配されている
こんな私を
西谷「なんか詰め寄られてたっすけど
俺が丁度来たから大丈夫でした」
菅原「それ大丈夫なの?」
あ、誤解とかないと
あなた「なんかされそうになったんじゃな
くて、話したいって言われました。」
ちゃんと話したいって…
月島「それ、行くんですか?」
山口「行かない方が…」
菅原「うん、もしなにかやられたら……」
日向「違うと思います」
西谷「あぁ、あなたがどうしたいかによる
よな」
東峰「そうだね、あなたはどうしたい
の?」
私は……
怖い
物凄く怖い
でも、あの先輩達がすごく優しいのは知って
る
悪いのは全部凛愛ちゃんだって
手は震えちゃうし
目を合わせたりは出来ないかもしれない
それでも………………
あなた「私は、もう逃げたくないです。こ
のまま話し合わずに逃げることは簡単です、
でもそれだと何変わらないし解決しないのは
わかってるから……」
澤村「……そうだな」
菅原「ちょっ、大地?!」
澤村「これはあなたの問題だ、手助けした
りすることは出来てもあなたの決めたこと
に対して口を出すことは俺たちがするべきこ
とじゃない」
田中「でも…」
澤村「もちろん、それであなたを傷つける
ことは許さない」
大地さん…
他のみんなもすごく私の事を考えてくれる
澤村「自分の言いたいこと、全部ぶちまけて
スッキリしてこい!!!!」
あなた「はい!みんな…」
あなた「ありがとうございます」ニコッ
みんな『/////////』
その日の夜
プルルルルルルル
?【もしもし】
あなた「もしもし……あなたです…」
?【ガタゴトダンダン】
大丈夫かな、すごい音した…
?【あなた…なのか………?】
あなた「…はい、昼間会った時話したいっ
て言っていたじゃないですか」
?【お、おう】
あなた「明日でも大丈夫ですか?」
?【!、いい…のか】
あなた「…はい、放課後青城に行きます」
?【わかった】
あなた「じゃあ」
?【あなた!悪かった】
……え?
あなた「さよならッ」ガチャン
あの人のあんな声
初めて聞いた
あなた「……岩泉さん」ボソッ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。