第127話

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2022/04/02 15:40





末澤 side

















あなたの涙を見たのは初めてやった。




ベストヒット歌謡祭の時は抱きしめてた時は泣いてたけど、抱きしめる前は意地でも涙を止めてたし。




………………やからこそ怖かった。




すべてを分かった上でそばにおったつもりやけど、ほんまは何もわかってないんちゃうかって。




もしかしたら俺も傷つけてるんちゃうんかって。




…………あ、もうおらんくなるんやって、




不安と現実が一気に重なって、




あなたの涙を見せへんように抱きしめてたはずやのに気づいたら俺も隠さなあかん立場になってた。




あなたの前では何があっても泣かんって決めてたのになぁ、。




………こいつとおると全部思い通りにいかへんねん、笑

















































『……………………………なぁ、』




あなた 「んー?」




『なにしてるん?』




あなた 「服探し」




『ここ俺の家で、部屋で、クローゼットやけど?』




あなた 「ほぼ兼用やん??♡」




『かわいく言ったら許されると思うなよ笑』




あなた 「けちー!!」




『てかそのトレーナーも俺のやん』




あなた 「え?そうやっけ?」




『そうやわ笑 てか服あんのに何探してんねん』




あなた 「寒いねんもんー」




『……………こっち来たらええやんけ』




あなた 「…………っえ、わ、え、びっくり、した、」




『なんやねんそれ笑』




あなた 「…………………………」




『やっと静かになったな笑』




あなた 「……………………なんなんこの体制、」




『………………察して、』




あなた 「………どう、したん、」




『…………聞いてへん、ねんけど、』




あなた 「ごめん、…………言いたくなかった、」




『……なんやそれ、笑』




あなた 「…………やめたく、なくなるやん、?笑」




『……………………ほんま、あほやなぁ、、、笑』




あなた 「…………うるさ、笑」




『………俺は、そんな変な顔させへん為におんねんけど、』




あなた 「………………そんなんこっちもせーやにそんな顔させたくなかってん、もん、」




『え、あなた今顔みてへんやん、』




あなた 「せーやもやん笑 …………そもそも見んでもわかる、笑」




『まあ、そらそーか、……長いもんなぁ、、、』




あなた 「………………………うん、」




『もう止めたって遅いんやろ?』




あなた 「揺らいでも今更どうにもできひんっていう時まで秘密にしてたもん、笑」




『………………やめんなよ、』




あなた 「…………………っせーや、」




『わかってるって、……でもまだ何も、飲み込めてへんねん、』




あなた 「…………ごめん、」




『なんでなん、』




あなた 「………………………」




『俺わかるもん、全部、』




あなた 「…………せーやは辞めたらあかんで、絶対、」




『あなたには言われたないねん笑』




あなた 「それはそうやけど!!!!!笑」




『……………………うん、』




あなた 『……………………………』




『………落ち着いたらゆってな、さすがに離れるし、』




あなた 「…………っうん、ごめん、ありがとう、」




『…………まだやろ、』




あなた 「……………え、?」




『………………落ち着いたらって、ゆったやん、』




あなた 「…………せーやも、か、笑」




『いいから、………………まだ、もうちょっとだけ、』




あなた 「………………………」






























































「ひまー?」っていう連絡を合図に当たり前のように迎えに行って、




今日は家気分やったし、話したいこともあったから家連れてきて。




初めはお互いいつも通り接してたつもりやったけど、




やっとの思いであなたを見たら、会話はいつも通りでも聞こえてくる声とか手とか震えてて。




…………あなたも、俺も、ばかやな、って。




……………………こんなことで実感したくなかってんけど、、、




どんどん俺の中で小さく震えていくあなたが消えへんように、




あなたが拒否れへんのを分かった上で、




ただただずっと抱きしめてた。




……………もしかしたら、抱きしめられてたのは俺かもしれへん、けど、









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