第26話

# 25 不安
2,003
2018/06/30 07:29
通学早々、昨日海斗に何か渡してた女の子が私のところへ訪ねてきた。
西園寺 楓
西園寺 楓
どうしたの?私になにか用?
生徒
私…。平海斗さんが好きです!海斗さんは今はあなたの彼氏ですけど絶対私が奪ってみせます!
西園寺 楓
西園寺 楓
は…はぁ?
真矢 愛莉
真矢 愛莉
ちょっと!!あんたなに言ってんの⁈海斗が楓以外を好きになるわけないじゃん!
西園寺 楓
西園寺 楓
ちょ…。愛莉。もういいよ。
少し1人にさせて。
西園寺 楓
西園寺 楓
(愛莉とあの子喧嘩になってないといいけど…)
そんなことを考えながらC6サロンでぼーっとしていると最近あまり会えていなかった例のあの人がやってきた。
平 海斗
平 海斗
なにを思いつめた顔をしている。何かあったか?
西園寺 楓
西園寺 楓
なにかあったかじゃないわよ…。ほんとに。海斗の顔見たら怒る気にもならなくなったし。
平 海斗
平 海斗
ん?
なんのことか全く分かっていない海斗に腹が立った。
西園寺 楓
西園寺 楓
もういいよ。気にしないで。じゃあ。
西園寺 楓
西園寺 楓
(はぁ…。なんかうまくいかないな。)
神楽木 晴
神楽木 晴
お。楓ちょうどいいところに。
西園寺 楓
西園寺 楓
晴。なに?
すれ違った晴が何かを思いついたかのように言う。
神楽木 晴
神楽木 晴
あさっての土曜日。空いてるか?一緒に出かけたい。というか楓のデートの下見に付き合う。
西園寺 楓
西園寺 楓
え?デートの予定ないけど。
神楽木 晴
神楽木 晴
いいから!!!
西園寺 楓
西園寺 楓
はいはい笑笑
金曜日
今日はやっと海斗と帰れる。
でもなんでだろう。ずっと一緒に帰ってなかってせいかなにを話して帰ればいいのかわからない。
平 海斗
平 海斗
あんなに一緒に帰りたそうにしてたのに話さないのか?
西園寺 楓
西園寺 楓
だって…。どうせ…どうせ海斗はあの女の子と毎日楽しく話してるんでしょ?
平 海斗
平 海斗
は?
西園寺 楓
西園寺 楓
ふろしきになんか包んで海斗に渡してた子!!あの子海斗のこと好きみたいだよ。よかったね。あんなに可愛い子に好かれて。別れようか?
平 海斗
平 海斗
え。ちょ…。まて!
全てがポロリポロリと出てきてしまうのが私の悪い癖だ。気づいたらもう私の家の前だった。私は逃げるように家に入った。

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