第11話

第10話
82
2018/08/24 02:54
次の日。台風が上陸し、雨風が酷くて海水浴場には行けそうになかった。

雲は今日もこちらの世界に来ているんだろうか。だとしなら大丈夫なのか。心配だ。

朝ご飯をむしゃむしゃ食べながら雲の事を考える。
翔野 英介
(昨日ありがとうって言ってもらえたの嬉しかったな。)
何故かよく分からないけれど、ドキッとして、とても嬉しかった。
けれど、ちらっと外の状況を見れば不安になった。
翔野 英介
(なんで、最近雲のことを考えると気持ちがこんな不安定になるんだ。)
今までに体験したことの無い心がギュッと苦しいような感じもする……。







僕がこの思いに気付くのはまだまだ先だ。

英介の兄
おい、英介。お前俺の折りたたみ傘知らないか?
翔野 英介
あ、そういえば昨日友達に貸した傘。あれ兄ちゃんの傘だったかもしれない。

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