今、玲於くん、私のこと好きって言ったよね?
え、うそ、
え、え、?うそでしょ⁈
玲於くんは、そうやって混乱してなにも言わずに
表情だけが変わっていた私を見て、
私の好きな、優しい笑みを浮かべた。
玲於「ごめん、急すぎるよね。」
あなた「うん、急すぎ。」
すると、玲於くんは話してくれた。
_________玲於_________________________
俺、バクステであなたちゃんに会って、まず、
どタイプだった。ま、見た目の話。笑
でも、俺、見た目だけで決めるタイプじゃないし、話聞けば中学生だし、ないなって思った。
で、昨日の夜、また会って、あなたちゃんのこと、
いろいろ聞いて、見て、めっちゃ惹かれた。
それで、思わずLINE渡しちゃったんだ。
でも、やっぱいろいろ考えて、中学生はさすがにダメだよなって思って。
じゃ、最後に一回会って話して終わりにしようと思ったんだ。
でも、今日話して、俺、確信した。
あなたちゃんのことが好きなんだって。
________________________________________
玲於くん、ほんとに思ってくれてたんだ。
思わず涙が溢れた。
あなた「うっ、うん、、ありがとう!」
玲於くんの目を見て、そう言った。
すると、玲於くんはまた、優しく笑って、私の頭を
撫でてくれた。
玲於「好きだよ。あなたちゃん。」
あなた「私も好きだよ。玲於くん。」
玲於「でも、付き合うのはできないんだ。」
あなた「うん、わかるよ。私がまだ子供だから」
玲於「うん。でも、あなたちゃんが子供なのは、
高校卒業するまで。」
あなた「え?、うん…」
玲於「だから、それまで、他の男のとこ行かないで
俺のことだけ思っててくれませんか?」
私は驚いたけど、答えは迷わずに出た。
あなた「はいっ、もちろんです!」
まさか、そこまでしてくれるなんて、思ってもみなかった。
だって周りからしたらまだ出会ったばっかじゃん。
危ないって言われちゃう。
でも、私たちには、今まで過ごした時間なんて、
全く関係なかった。
これから会えない時間に、離れた場所で
お互いをどう思い合って過ごすか。
そして、どうやって再開の時を待つのか。
周りにはわかってもらえないかもしれないけど、
それが私たちの未来にとって、
なによりも大切なことだと、
言葉を交わさなくてもわかり合っていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。