玲於「え…」
あなた「私、玲於くんのこと好きになっちゃってた。」
玲於くんは何も言わないで私を見ている。
あーあ、やっちゃった。
もっと後に言うつもりだったのに。
あなた「泣いてたのは、私が中学生で、玲於くんは
大人ってことを思い出したから。それだけ。」
私はまた目頭が熱くなってきた。
玲於くんはまだ、口を開かない。
もーいーや、
あなた「ごめんなさい、それだけです。さようなら。
あっ、LINEも消しますね。」
私はそう言って、玲於くんの前で、玲於くんのアカウントを削除しようとする。
すると、手を取られた。
あなた「えっ?」
玲於「消さないで…」
あなた「え、なんでですか?何があるかわからない
んだから、消すべきですよ。笑」
そう言って、もう一度作業しようとするが、手を
離してくれない。
あなた「どーしたんですか?なんでですか?」
玲於くんはもう一度、口を開いた。
玲於「消さないで。」
あなた「え?」
玲於「俺、あなたちゃんとLINEしたいから。」
え?どーゆーつもり?
玲於「俺も、あなたちゃんのこと、好きになってた。」
あなた「え?…」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。