ツアー初日。
今日は、私たちが出会った福岡での公演だ。
あの頃は、GENERATIONSがめっちゃ好きだったわけでも、ダンスをしていたわけでもなかった。
まさか自分がこうやってドームのステージに立つ日がくるなんて、思ってもみなかったな。
それに今日はそのGENEと出会った日に一緒にライブに来てた、陽葉里と未月と凛奈がみにきてくれる。
3人は福岡に残って、大学に行ってる。
つまり私だけ地元を離れた。
でも、未だに仲良くしてる!
今日の公演、
楽しみ1.2割、緊張8.8割。
無理。
緊張しすぎてやばい。
リハも終わり、もう開演1時間前となり、ドームの中には人が入り始めていた。
緊張しながら一人で廊下を歩いていると、
「よっ」
そう声をかけてくれたのは、
もう衣装に着替えていつも以上にかっこよくなった
玲於くんだった。
ああ、おかしっ笑
なんかちょっと楽になったかも…
そーだよね、楽しまなきゃ!
そう言って私の肩を叩くと、追い抜いて去っていった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。