第56話

ダンス
2,560
2019/06/26 07:46






また少し時間が過ぎて、







ツアー2ヶ月前ごろ、










今日は何回目かのダンスの練習












はあ、振り覚え昔から遅いんだよなぁ、、















足引っ張らないようにしないと…

















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振り覚えやばめ。
















白濱亜嵐
あなたちゃん、そこ俺らは2で立つ。
オモテだよ。エンじゃない。
あなた

あ、すみませんっ














今日は2時間で終わった。













あーもー、私のバカっ、


ほんとやだ



くじけそう。





















白濱亜嵐
あなたちゃん、おつかれ!





座ってうなだれていた私に

後ろから声をかけてくださったのは、

今日も私がとてもとても迷惑をかけた、

亜嵐くんだった。









あなた

おつかれさまです

あなた

ほんとにすみません。

あなた

間違えてばっかで…

白濱亜嵐
大丈夫だいじょーぶ!
白濱亜嵐
振りを覚えることよりも、
もっと音を聞いて、自分を
魅せるイメージが大切だと
思うから、もっと自信もって
とりあえずかっこつけていこ笑







なんて優しいんだ。







あなた

ありがとうござますっ、

あなた

でも、あんまり優しくしないでください…

あなた

そんな風に言われたら、なんかもうっ…泣











亜嵐くんは、私の背中をさすってくれた。
















できない自分が悔しくて、


みなさんに迷惑かけて、


全然期待に応えられてなくて、












でも、誰にもそんなこと相談できないし…





抱え込んでた。









でも、そんな風に言ってもらえたら正直、
とっても救われるし、自分を取り戻せる。












でも、泣いちゃう。


辛いときに甘くされると、


甘えたくなる。





けど、今は泣きたくないんだ。


初めてのことで、わからないことばかり。


でも、それを言い訳にしたくない。


またツアーに声をかけていただけるようになりたい。













頑張るしかないんだ。
























佐野玲於
あなた?…





ひくひく泣いてる私の声に気づいたのだろうか






白濱亜嵐
あ、玲於、
白濱亜嵐
じゃ、俺はもういらないねっ笑
白濱亜嵐
あなたちゃん、まだまだだよ、
頑張ろ!
あなた

ありがとうござましたっ!

佐野玲於
で、君はなんで泣いてたの?
佐野玲於
悔しかった?
あなた

うん…

あなた

全然だめで、迷惑かけてばっかで…











ああ、だめ、また泣く。













あなた

できない自分にイライラして、
悔しくて、でもできなくってっ…

佐野玲於
うん、わかる、その気持ち。
佐野玲於
俺だって思い通りにできないこととか、
忘れることとか全然ある。
佐野玲於
でも、それでいいんだよ。
佐野玲於
あなたが頑張ってるのは、
俺も、亜嵐くんも、みんなも
わかってるよ。
佐野玲於
だから、間違えてもいいから、
これからも頑張り続けて。
佐野玲於
そしたらいつか突然つかめるときが
くると思うから。
あなた

うんっ…泣

佐野玲於
隣では踊れないけど、応援してるから。
あなた

ありがとう泣

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