大変お待たせしました...💧


ミナちゃんとあなたちゃんのすれ違いシリーズ
これにて完結です。


少々長いですがお付き合いください（笑）


- - - - - - - - - - - - - - - - - 


ミナside




結局あなたからの連絡は全部無視したまま、
次の日の朝を迎えた。




変わらず私の携帯には通知が来続け、
目が覚めてからすぐ開くと
ものすごい量で罪悪感を持たずにはいられないほどだ。




ミナ「でも...。」




今更のこのこ宿舎に帰るなんて気分屋すぎるよね...。




引くに引けない状況になってしまった。




いや...なってしまったというとか、
自分が意図的にしたことだ。




元から私がちゃんと休みは一緒に過ごしたいって
言葉で伝えてれば良かっただけのこと。




○○がいつも私のことを1番に考えてくれてるのは
知ってた。




だけどどうしても素直になれない自分が嫌い。




ミナ「嫌い...。」




私は小さな声でそう呟いた。




―――




ミナ「...。」




ずっとホテルに滞在するわけに行かないし、
私はホテルを出てぶらぶら街を歩いていた。




昨日はすぐ家を飛び出したもんだから、
変装するような格好でもない。




帽子だけは被ってるけど周りから見たら
普通にTWICEの " ミナ ” が歩いているという状況。




通行人「待って！？TWICEのミナちゃん！？」



通行人「え！ほんとだ！」



通行人「話しかけようよ！」



通行人「いや、プライベートだから静かにしな！」




など色々な声が聞こえてきた。




ミナ「や、やばい...。」




気がついたらたくさんの人が近くに来ていて、
これじゃあ大変なことになってしまう。




私は足早に逃げようとした。




こんな時あなたがいたらっ...！




なんて、私が頼りにしてるのは
やっぱりあなたなんだ...。と痛感したその時だった。




ミナ「！？」




私の腕をしっかり掴んで走り出した人がいた。




フードを被っているせいで顔が見えない。




周りからは「ぎゃーー！！」と
驚いた悲鳴のような声が聞こえる。




実際私も驚いたし、何より怖い。




だけどそれも一瞬ですぐにその正体が分かり、
ものすごい安心感を覚えた。




この香水の匂い...背丈...掴まれてる腕に伝わる体温。




ミナ「あなたっ...！」




人の気配を感じなくなったところで
私はその人の名前を呼んだ。




するとその人は被っていたフードを脱いでこちらを見た。




ミナ「やっぱりあなたじゃん...。」



あなた「ご、ごめん...。」




2人の空間に気まずい沈黙が流れる。




あなたとの沈黙が気まずいと感じたのは初めてだった。



あなた「ごめんミナ...私の鈍感なせいで...ミナに嫌な思いさせて。」




あなたはそう言って頭を下げた。




ミナ「ちょ、ちょっと待って...！私こそごめん...。」




この時の私は、初めて素直になれた気がする。




ミナ「悪いのは私なの...。勝手に機嫌悪くなったりしてごめんね...。」




2人はそのまま下を向いてまた黙ってしまった。




そして再び気まずい沈黙が流れると思ったその時。




ミナ「んっ...！」




私の唇にそっとあなたの唇が触れた。




あなた「えへへっ...（笑）仲直り...？（笑）」




照れた笑いをしながらあなたはそう言った。




ミナ「うん...（笑）」




頷いた私の顔もきっと照れていたと思う。




―――帰り道―――




あなたは着ていたフードを私に被せてくれた。




あなた「このままじゃまた私のミナが狙われちゃからね。」




そう言ってくれてまた顔が赤くなってしまう。




ミナ「それよりあなた、よく私があの場所にいたって分かったね。」




呑気にそう言った私。




するとあなたは「はぁ...。」とため息をついた。




「あのね、ミナはTWICEなんだよ！？Twitterでミナがここにいる！って大騒ぎになってたんだから！」




と言ってその画面を見せてくるあなた。




ミナ「ほ、ほんとだ...！」




思わず目が丸くなる。




あなた「嫉妬で狂いそうになる...。」



ミナ「え...！？」



あなた「なんでもない。」




あなたは「なんでもない。」って言ってるけど
ほんとはちゃんと聞こえたよ...？（笑）




そんなの私もあなたが好きすぎて狂いそうになっちゃう。




その言葉はそっと心に留めた...。