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第13話

冒険の終わり。そして始まり
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2019/06/16 04:00


 カーン、カーン、カーンと時計の音がなる。いつも通りの庭園に、いつも通りのお茶に、そしてロディ。

「ねえ、ジェシカ…こんなに本読んでて飽きないの?」

僕の事をジェシカと読んでくれるロディ。しかし顔はつまらなそうだ。

「ふふふ、別に飽きないわ。それよりもロディは飽きちゃったの?」

「ちょっと集中が切れただけだって。」

ロディはそういっているがどうせ飽きてしまったのだろう。

「分かった分かった。じゃあ一回中断しましょうか?」

「だから違うって…まあいいや、一緒の散歩でも行かない?勿論町へ」

「そうね。」

そして私は駆け出す。ロディと二人で笑い合いながら。気がつけば桜の花が舞って幻想的な光景が広がっていた。綺麗なその花は、こちらへ飛んでくる。きっと沢山の思い出がロディや御姉様、お兄様等とできるであろう。そんな桜の花が咲く頃に今までの冒険の幕を閉じてそして、新しい冒険の幕があがっていくのであった。

END

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