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第2話

目標
「大変だねぇ、国立組。」


「明日センターでしょ?

追い込みじゃん。」


「頑張れーっ!」


ファミレスでそんな会話。


友達の遠山莉子(とおやまりこ)、藤井美羽(ふじいみう)。


私たちは推薦で受かってるから、この時期余裕があるんだよね。


美羽は私立で私と莉子は国立の大学。


とりあえず、ひと段落って感じ。


「そーいや、美羽の彼氏は?」


「あー、大和(やまと)?

前期でいくらしいよ。

今頃必死に勉強してんだろーね〜」


そう言って美羽はジンジャーエールが入ったコップに手を伸ばした。


「え、それ私の…」


「いーじゃーんっ一口!

オレンジジュース飽きちゃったんだもーん!」


「取っておいでよー、スグそこじゃん…」


「一口でいーのっ!

いただきますっ!」


「もー…」


んまぁ、いいんだけどさ…。


「あ、そーいえば、あなた最近どーなの?」


ストローから口を離した美羽が急に話題を切り替えた。


「へ?」


「へ、って…とぼけないのー。

佑輔のことだよ。」


ドキッ。


「ど、どうって??」


「だぁかぁらぁ、進展はないのかってことよー」


うぅ…。


桐島佑輔(きりしまゆうすけ)、私たちのクラスメート。


スポーツも勉強も得意で、人気者。


私とは住む世界が違う人。


1年生の頃はそう思ってたけど、2年でクラスが一緒になって。


いつの間にか、気づいたら、好きになってた。


普段は全然話さない。


だから、きっとなんとも思われてないと思う。


「なーんにも。」


進展なんて、あるわけない。


「もー、そろそろ自分から話しかけられるようになんなよー

これから自由登校になっちゃうし、会う機会減ってるんだから。」


はぁ、とため息をついた呆れ顔の莉子。


ご、ごもっとも…。


「分かってる…けど、何話したらいいのか分かんないの。

趣味も違う、性格も真逆…

こんなんじゃ、話続かないよ…」


話しかけたところで、何を話せばいいの?


変な事言っちゃったらどうしよう。


そもそも話かけたら変かな?


そんな思いが頭をよぎって、いつも躊躇してしまう。


ホントに、臆病者。


自分でも分かってるんだよ。


でも…怖い。


変に思われないかな、嫌われないかな、ってビクビクしちゃう。


「甘いっ!」


!?


ドンッと莉子が軽くテーブルを叩く。


び、びっくりするなぁ、もう。


「甘いよ、あなた…

卒業までにあと何回会えると思ってるの!?

あなたは県外出ちゃうし、卒業したら会えなくなっちゃうんだよ?

今のうちにたくさん話しておかないと!」


た、確かに…。


「趣味が合わなくたって、性格が違ったって、話せるっ!

話はのネタは趣味だけじゃないでしょー?

挨拶だけでもいいじゃんっ、最初は。」


「挨拶…」


挨拶、かぁ…。


それなら、私にもできるかな…?


いや、でも待って。


席離れすぎだし、私が教室についたときにはもう人結構いるし…


わざわざ挨拶しに行くのって…


「そーだよ、挨拶っ!

いいじゃんいいじゃんっ、今月中の目標にしよ!

あなたも佑輔も受かってるんだし、恋愛の方に力入れてこ!」


美羽もポンッと私の方に手を置いて言った。


二人の目がキラキラしてて圧倒される…。


「挨拶…」


え、いや…


無理じゃない…?