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第6話

友達と彼女
「10分休憩して1度通してみます。」


アナウンスが入り、リラックスした雰囲気に。


今日は卒業式練習。


歌練習があり、卒業式一連の流れを確認して、次は通し。


チラッと佑輔を見る。


昨日も一昨日も話せてない。


先週二人で買い物に行けて、少しは距離が縮まったかなーって思ったのに。


また遠くなっちゃった。


今日も話せない、明日も話せない、でお別れなんて…


「お疲れい!」


のしっと背中に重み。


「お、お疲れ〜、美羽。」


美羽が、座ってる私に乗っかってきた。


「最近佑輔といい感じになってきたんじゃないんですかぁ〜??」


顔を見なくても美羽はニヤニヤしてるだろうなと予想がつく。


「そ、そんなことないよっ。

2日間何も話してないし、今日も…」


これじゃ今までと変わってないじゃんっ。


「ねぇねぇっ」


莉子も私の隣に座ってコソッと耳打ちした。


「告白とかしないのっ?」


「え!?」


こ、告白!?


「そ、そんな無理でしょ〜…」


考えたこともなかったよ。


私には縁のないものって思ってた。


それに、告ったところで…


「え、だってさぁ、言わなかったら“昔の友達”で終わっちゃうよ?」


「あ…」


ガツンと頭を殴られたような感覚に襲われた。


「そーだね。

確かに関係は崩れないかもしれないけど、それ以上の進展はないんじゃない?

もしかしたら、ってか絶対、大学で彼女作っちゃうって!

どーする??」


美羽も私の顔を覗き込んで言った。


う。


それは…やだ…。


「で、でも…私が告白したところで、付き合える見込みなんて…」


私なんか…友達としてしか見られてないよ…。


佑輔の周りには可愛い子だって沢山いる。


佑輔のことを好きな子だって沢山いる。


ライバルは大勢。


そんな中で、佑輔は私を選んでくれる?


ありえない。


可能性の低い賭けはしたく…ない。


「まぁ、あなたがいいならいいんだけど…」


「ー通し練習始めるので、廊下に整列してください。」


先生がマイクを使って3年生に呼びかけ、生徒はゾロゾロと体育館を出始めた。


私と佑輔は大学が離れる。


頻繁に会うことなんてなくなる。


…彼女じゃないもんね。


むしろ、4年間全く会わない確率の方が高い。


本格的に、繋がりが何もなくなっちゃうんだ…


過去の友達、かぁ。


美羽と莉子の言葉に、少し動かされてる自分がいる。


明日は卒業式。


何もかも、明日で最後なんだ。


私より前に並んでいる佑輔の背中を見ながらそんなことを考えた。