今日は勇気を出して話しかけてみよう

勇気をだして音楽室の扉を開ける

立て付けの悪い扉を音楽室に響き渡る

彼女はびっくりした顔で振り向く

｢ビックリさせてごめんね｣

そう謝る俺に対して

｢いえ、大丈夫です☺︎｣

優しく笑う君

それは俺にとって愛しい記憶

｢ここになんの用かな？｣

ぼーっとしてる俺に優しく問いかけてきた君

勇気をだして言ってみる

｢えっと…｣

緊張で声が詰まる

｢ん？｣

不思議そうに俺を見つめる君

｢いつも窓から見える貴方が気になって…｣

なるほど！って顔をしている君が物凄く愛しい

｢いつも窓開けっ放しだったか…｣

何かを言っているが何も聞こえない

不思議そうに俺は見つめる

｢あ、ううん☺︎君名前は？｣

笑顔で名前を聞いてくれた

自分の名前を言うのは照れくさかったが

親しくなりたかった

声が咄嗟に出る

｢2-1松田元太です！｣

少し間があった

下を向いていると

急に声を出した

｢あれ？隣のクラスのモテ男くん！｣

そんな認識していたのかと

少し嫌だった

でも…仲良くなれる気がした

｢えっと名前聞いてもいいですか？｣

君は天然なのかもしれない

｢2-3松宮雅です☺︎｣

雅…

俺は雅という妹がいる

｢俺の妹の名前雅って言うんです！｣

少しにやけた顔で

｢ほんと？嬉しいなぁ~！｣

何かを言っているが何も聞こえない

でも嬉しそうだな

そう思っていると松宮さんに俺は話しかけた

｢松宮さんまた来ていいかな？｣

無言で頷く

そして数秒後 何故か笑っている

｢どうしたの?!｣

｢同い年で松宮さん‪って！｣

｢え？｣

｢雅でいいよ☺︎｣

それは仲良くなれた気がして嬉しかった

｢わかった雅って呼ぶ｣

｢ありがとう｣

微笑む雅

相当嬉しかったのかな？

そう思っていると下校時間のチャイム

｢雅はどっちなの？｣

｢○○駅だよ｣

｢俺もそこだから一緒に帰らない？｣

思わず誘ってしまった

｢うん！良いよ~ちょっと待ってね｣

不器用そう…そう思っていると雅は

｢あ！今不器用って思ったでしょ？｣

心を見透かされていた

｢なんでわかったの？｣

｢いつもの事だよ｣

少し悲しそうな表情

｢そんな事ないよ、雅はバイオリンが上手いし！｣

悲しそうに笑う

何故か俺は辛かった




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続く