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第29話

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私が殺し屋になったのは12年前。

その日は大雨だった。

いつも自分のことしか考えてない親が大嫌いで、早く離れたくて。

でも、どうしたら良いのかまだ分からなかった私は、夜中家を飛び出した。

親に見つからない場所。

家から出来るだけ離れた場所。

どこか、なんて何も考えずに私は走った。
















「お嬢ちゃん、1人?」


たまたま見つけた公園のベンチに座ってただただ雨に打たれてたら聞こえた声。

顔をあげると、そこには1人の男の人が立っていた。

全身黒の服を身に纏って黒い帽子を深く被っている男の人。

夜の暗闇に溶け込んでいるように見えた。


『...おじさんも?』

「 " も " ってことは、1人か...。こんなところで何をしてる?家には帰らないのか?」

『...帰らない。』

「この時間にお嬢ちゃんみたいなちっちゃい子が1人でいたら危ない。帰った方がいい。」

『何で?』

「親が心配しt...。」

『心配なんてしてないよ。だって、私のこと物としか見てないもん。死ねばいいのに...。』


ボソッと呟いただけの言葉。

それなのに


「なら、殺せばいい。」


頭上から降ってきた言葉は、以外にもあっさりしてた。


『は?』

「今、自分で言ったじゃないか。死んでほしいと思う人は自分で殺せばいい。」

『無理だよ。』

「何故?」

『私なんかが殺せない。』

「殺せるよ。俺のもとに来れば、人を殺すのなんて簡単だ。」

『おじさんは、人を殺したことあるの?』

「あるよ。何百人もの人を俺は殺してきた。この手でね。」

『ホントに、殺せる?私でも、出来る?』

「出来るよ。」

『...私、殺したい!自分の手で、あの人たちを殺したい!』

「わかった。名前は?」

『...優希。須賀原優希。』

「優希、お前は今日から殺し屋だ。誰にも、正体がバレてはいけない。もし、俺以外のやつに正体がバレたら────。良いな?」

『...わかった。』
















もし、ボス以外の誰かに正体がバレたら

















" 俺以外のやつに正体がバレたら、お前はその瞬間俺が殺す "



















それがボスとの約束。

そして、今まで誰にも正体がバレずにここまで殺ってきた。