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第20話

#20
あなたside


今日は彼との約束の日。 


待ち合わせは午後だが、そわそわしてちゃんと眠れず日が昇る前に目が覚めてしまった。




ベランダに出てイヤホンを繋ぎ、保存してあるさっくんの留守電を再生する。



「もしもしあなた〜。今お仕事終わったからご飯つけといてくれる?帰ったら一緒に作ろ!じゃあ、急いで帰るから待っててね!」




大好きな彼の声が頭に響く。



一緒に餃子を作った思い出が頭をよぎる。



彼と過ごした日々は一年にも満たない短い間だった。





また、あの日々を彼とともに過ごしたい。



自分で出ていったくせにこんなことを願うなんて自分勝手だよね。






さっくん、君はこんな私をまた抱きしめてくれますか?




段々と赤く光る空を見つめていると、後ろに気配を感じた。







「楽しみで起きちゃったの?笑」



「うん笑」



「そっか、変わってないね」



「え、変わってない?」



「うん、あなた遠足とか旅行とかの日はいつもおひさまより先に起きてた」



そう言ってタバコに火をつける兄。



「タバコ一口吸わせて」



「ダーメ、もう少しで大人になるんだからそれまで我慢しなさい笑」



「はーい....」






「あなた」



「なに?」



「頑張れよ」



「....うん」




シンプルな言葉。それがすごく嬉しかった。