あなたside
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ⁉︎あなただよな⁉︎あなたじゃん!なんでこんなとこにいんの!?え、どゆこと⁉︎」
物凄い叫び声を上げた後に機関銃の様に喋る翔太。
「久しぶりだね、ひー兄の友達って翔太だったんだ?」
「久しぶりだね、じゃねーよ。え、てかひー兄って…お前照の妹⁉︎」
「そう」
「ねえどういうこと?2人は知り合いなの?」
「あなたはこの間まで俺の隣に住んでて…」
「え、じゃあ揉めた隣人って翔太!?」
「え、揉めたって何?」
「え、違うのか?」
2人の視線が同時にこちらに向く。
「おいあなた、隣の人と揉めたから暫くいさせてくれって…嘘なのか?」
マズい。非常にマズい。
私は兄にさっくんとの事を言ってない。だから兄には「隣人と揉めた」と言ってここにいさせて貰っているのだ。
「違うよな?だってあなたは佐久間と一緒にs」
「おい翔太、佐久間って誰だ?」
「え、あなたから聞いてないのかよ?」
「知らねーよ誰だよ佐久間って」
「えーと…実は…」
仕方なく私は本当の事を話始めた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!