ころんくんstory
そういってぷいっと反対側を向いてしまった
かれこれ10分ほど車の座席で戦っている
そうやっていじけるころんさん
いっつも体調が悪くなるとちょっと甘えたになるんだよなぁ…
そういうところんはルンルンで歩き出した
ころんの部屋の中
さっきすごくはしゃいでたから疲れたのか、ころんはすぐに寝てしまった
私はいつもみたいに戸棚から冷えピタと体温計、冷蔵庫からりんごとうどんの材料を取りだした
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ころんが体調を崩すと帰る時いつも引き止められる
でも私も家に大事な家族(猫)がいるし、帰らない訳には…
そう言ってころんは私のことを見上げる
ほんと、顔がいいのわかっててやってんのかこいつ…
そういうところんの顔が更に赤くなった
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私は家に入った途端壁にもたれながら思いっきり声を出した
本人にも、誰にも言えない秘密
それは、私がころんさん推しだということ
でも、ころんさんはリアコが嫌いって誰かから聞いたし、絶対にバレたくない
最初は、マリオメーカーが上手くなりたくて調べた時に見た動画だった
すとぷりは基本的な活動に加えてゲーム実況などもやってるから、そこで出会った
たまたま私の家族の猫と同じ名前ということもあって、気づいたらリスナーになっていた
そしてマネージャーを募集してると裏の情報で手に入れた時はすごく苦労した
ころんさんいわく、自分のリスナーにマネージャーをさせたくないらしい
だから、日頃から呼び方も変え、アイドルのマネージャーがしたくて、たまたま聞いたことのあるアイドルだったから応募したという設定にした
受かった時は、ほんとに嬉しくて、一日中泣いていた
絶対にばらせない、私だけの秘密
♪。.:*・゜♪。.:*・゜
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。