第5話

❤出会い編…(4) 赤き真実
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2019/11/12 20:45
タッキーと相葉くんのおねがいの元、嵐の総監督になったあなた。嵐復活のために松潤とデート先で見つけたペンダントを渡すも、大野さんとニノさんは、心を固く閉ざしたままだった…そして今日、櫻井くんが休止の真実を話す。


(休止の真相は、あくまで作者の推測に基づいて作られた物です。実際とは異なりますのでご了承ください。)
٭•。❁。.*・゚東京駅にて.゚・*.❁。.*・٭•。


昨日櫻井くんが真相について話す為に、今日1日開けて欲しいと言われて来たけど、朝の7時から空港向かって、北海道行って車レンタルしてお昼にじゃがバタ食べてスキーを満喫した後に産地の焼肉店に行って19時に帰ってくるなんて本当に出来るのかな…

そんなこと思っていると、櫻井くんがサングラスをかけ、おにぎりの袋を持ちながら歩いてきた。
櫻井翔
おはようございます。
あなた

あ、おはようございます…

櫻井翔
早速だけど、昨日の打ち合わせ通り、おにぎり買ってきたから、空港に向かう間に食べよう。
そう言うと、昨日二人で話していたおにぎり専門店の、鮭おにぎりと梅おにぎりを袋の中から取り出した。
あなた

ありがとうございます…!

櫻井翔
タクシーは呼んであるから、すぐに向かおう!
あなた

はい…!

そう言うと櫻井くんは走り出した。


タクシー乗り場にはおじいさんが車の前で待っており、乗るように促した。
櫻井翔
空港までおねがいします。
タクシーの運転手は頷くと、車を走らせた。

「予約通り、飲食可能の車なので、食事をお楽しみください」

タクシーの運転手はそう言うと、帽子を深く被った。


私は小さく頷くと、おにぎりを1口食べた。
あなた

美味しい…!

櫻井翔
でしょ?ここ前友達と来て美味しかったんだー。
私はおにぎりを食べ終えると、空港に着いていた。
櫻井翔
よし、ここから15分で飛行機に乗るよ。
あなた

じゅ、15ふんですか…!?

櫻井翔
はい。切符
切符を手渡すとそそくさと空港の中に向かった。
荷物チェックを終え、飛行機でいざ北海道に向かう。

櫻井翔
…スー…スー
櫻井くんが寝ていた。
こんなハードスケジュールをこなしているんだなとファンながらに改めて感じた。私も寝ようとした時、肩に何かが当たる音がした。

櫻井くんだ。櫻井くんが肩に持たれかかってきた。私は心がドキドキ鳴り止まらない。

いつもテレビ越しでしか見ない彼が、こんなにも近くに居るなんて…

そっと私はジャンバーを彼にかけた。
飛行機の中で私は一睡もできなかった。
٭•。❁。.*・゚北海道.゚・*.❁。.*・٭•。
じゃがバターも食べ、ゲレンデでスキーもした後、二人で焼肉店に入った。時刻はまだ17:30だが、駅に向かうまであと30分しかない。運ばれてくる肉を焼こうとすると、トングを櫻井くんが持った。
櫻井翔
今日は疲れただろうし、俺が焼くよ
あなた

ありがとうございます。

櫻井くんは肉を焼きながら、静かな口調で語り始めた。
٭•。❁。.*・゚10年前.゚・*.❁。.*・٭•。

まだ嵐が活動している時代。日本だけでなく、世界の各国にも、嵐の名前が知られていた。日本中の誰もが知るアイドル。仲良しで互いに支え合える仲間、そして愛するファンたちに囲まれて、嵐は幸せだった…
だが、大ちゃんは自分の気持ちに葛藤していた…
相葉雅紀
リーダー。急に皆を呼び出してどーしたの…?
大野智
皆…実は聞いて欲しい…

俺、嵐を辞めたい。
4人は目を大きく開き、驚いた。
松本潤
いきなりどーしたんだよ、リーダー…
大野智
実は俺…
この仕事をしてたら、できない事に興味を持ち始めちゃった…
櫻井翔
え…でも今までだってやってきたじゃん。仕事と両立して、釣りもやったり、絵も描いたり…
大野智
そーだけど、やっぱり俺、自由になりたいんだ。1度何にも縛られず、自由な生活がしてみたい…
相葉雅紀
…リーダーが辞めるなら、俺もやめる!
櫻井翔
うん…俺も
大野智
え…
相葉雅紀
だって嵐は5人で嵐なんだよ。1人でも欠けたらやってけないよ。
櫻井翔
俺もリーダーが居ない嵐なんてつまんないって思ってるよ。
大野智
2人とも…
櫻井翔
それにあなたがいなかったら、今の嵐もないでしょ?
二宮和也
やっぱりさ、何があろうと俺らはリーダーが大好きだしさ、リーダーが居なくなった嵐なんて嫌だよ。
松本潤
俺もリーダーが大事だし、大切な存在だから、かけて欲しくないよ。
大野智
皆…俺…でも嵐が無くなるのも嫌だ…
二宮和也
そんなに焦らず、もう一度考え直してみたらどう?もしかしたら気持ちが入れ替えられると思うよ。
大野智
そーだな…もっかい考え直してみるよ
٭•。❁。.*・゚現在焼肉店.゚・*.❁。.*・٭•。
あなた

そんな前から言ってたんですね…

櫻井翔
大野さん絵の才能もあるし、色んな世界を見てみたいと思ってたんだと思う。
あなた

何で分かるんですか?

櫻井翔
辞めたいって言う前に、絵の展覧会の為に、作品を作ってたんだ。その完成を見た時に、こっちの世界をしたいって気持ちが芽生えてたって、番組でも答えてたの俺見てたからさ。
あなた

なる程…

٭•。❁。.*・゚4年前.゚・*.❁。.*・٭•。

リーダーはあの日から心が揺れながらも、頑張り続けた。
LIVEが忙しい中、メンバーがLIVEで嵐には大野さんがリーダーである事への感謝の気持ちや、嵐のメンバーが大好きだと言う気持ちもしっかりと胸に焼き付いていた。

だがその日、皆を集めた。
相葉雅紀
リーダー…もう限界なんだね…
大野智
うん…
大野智
やっぱりさ、俺今のまま縛られてるのがきつい…
1度自由になりたい。芸能界にも縛られず、自分のやりたい事を…
櫻井翔
そっか…
大野智
ごめんね、俺のせいで皆まで振り回すようなことになって
櫻井翔
気にしなくていいんだよ。俺達もリーダーがそんな気持ちなのに、今まで無理言ってごめんね
松本潤
リーダー…嵐が終わるのは辛いからさ、休止がいいな…
二宮和也
そうだね。俺も嵐が無くなるのは寂しいからさ、またいつかリーダーが嵐をもう一度活動したいって気持ちが少しでもできたら、またいつもみたいにステージに立ちたいから、嵐は残しておこう。
櫻井翔
うん。俺もその方がいいと思う。
大野智
うん。俺も、嵐が無くなるのは嫌だ…
皆で涙目になっている中、相葉くんは、リーダーの肩を叩いて言った
相葉雅紀
ねぇ、最後まで笑っていようよ。
辛いけどさ、最後まで俺達、最高の思い出でありたいからさ…最後まで笑っていよう。
それを聞いたメンバーは、涙目をぐっと堪えた。
٭•。❁。.*・゚現在北海道.゚・*.❁。.*・٭•。
櫻井翔
それで今に至るってこと。
あなた

…そうですか…そんな事があったなんて…

私は目からいっぱいに涙が出た。
櫻井くんが慌てて持っているハンカチを渡した。
あなた

大ちゃんがこんなに嵐が大好きで、嵐が無くなるのは嫌だって、嵐は5人で嵐なんだって。皆そー言って励ましあって今まで頑張ってきたのに…
私、大ちゃんの気持ちも考えずに復活させるだの殆ど初対面の人が総監督なんて…

自分が言っていた言葉に涙した。

私はこのまま嵐を復活させてもいいのかな…?大ちゃんの気持ちは?ニノのおもいはどーなるの…?

不安と罪悪感で心がぐちゃぐちゃになった。

櫻井翔
そんな事ないよ。僕らもやっぱり嵐をもう一度復活させたいって思ってるし、ファンの皆がそう思ってくれてるんだって、そう思ったらさ、すっげぇ嬉しかったから。
あなた

私…

櫻井翔
だから泣かないで?ね?
櫻井くんは私の頭を撫でながらなだめてくれた。


焼肉店を後にした私達は、東京まで帰ってきた。19時ぴったりだった。
櫻井翔
今日はごめんね。悲しい思いをさせて。
あなた

いえ…辛い話をおきかせ下さってありがとうございました。

櫻井翔
じゃ…またね?
私は彼の後ろ姿を見ると、帰路に着いた

足取りが重い。

嵐を復活させたいって思ってるのは、間違いなのかな…

そんな事を思いながら歩いていると、後ろから声が聞こえた。
相葉雅紀
あれ?あなたさん…?
次回「出会い編…(5) 緑の安らぎ」

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