あなたside
私はある世界で目を覚ました。
その世界は、どこか見覚えがあって、
いつしかにも、来たことのある場所。
その世界には、美桜達も、環奈達も、
6人も居ない。
ふと思いだす。
いつだか、大分前にもここ来て、
来海と会ったのを思い出す。
あぁ…私マジで死んじゃったかな…
と思い、死んだ理由を探すが、
見つからない。
記憶を色々探ってみるが、
分からない。
あぁ、死んでないなw
と分かった。
以前ここに来た時には、
来海、そして来海のメイドさんが居た。
が、その2人はあの時に消えた。
そして来海には、もう来ないでね。
と言われたが、また来てしまった。
来海の怒ってる姿が思い浮かぶ。
あの時は、どうやって戻ったんだっけ?
早く戻らないと…
心配かけちゃう…
次は、何ヶ月ここに居るのだろうか…
廉side
あなたは、ひとまずギリギリのところで、
一命を取り留めた。
が、変わらずいつ何があっても
おかしくないとかで、
集中治療室行きだ。
そして俺は思う。
病院の先生が、
後もう数分遅かったらやばかった
とか言って、脅してくるのは、
何故なんだろうか?
いや、全員が全員言うわけじゃないと思うけど、
傷をえぐられる。
ただでさえ、彼女がこうなって、
気が気じゃないのに。
俺は、集中治療室の外からそう言った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!