その頃あなたは…
ただ泣いていた。
いや、ただ泣いている訳では無い。
泣きながら、色々考えている。
自分の何が悪くて、
こんな結果になってしまったのか…
でも、この結果は、自分が出した答えで、
それを、そのまんま伝えて、
その通りに結果が出たんだから、
何も不満なことには無いはずなのに…
何も矛盾はしてないのに…
なのに、何か納得がいってない…
何か、納得しながら近づいて来た人がいて、
それが誰なのか、
私はすぐに分かった。
私は、ベンチの上で、
体育座りをして、
顔を伏せていた。
その後、数分の沈黙後、
私は紫耀に話すことを決めた。
答えは何も矛盾してない。
でも、私の感情は、凄く矛盾している。
別れたら辛くなくなると思ってた。
なのに、別れたらもっと辛くなった…
嫌いになれたらいいのに…
どんどん好きになっていく…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。