次の日
真莉愛side
私は、代々ヤクザの家で、
生まれ育ち、
高校入学の時に、お父さんが幹部を引退して、
私が受け継いだ。
だから、このヤクザ地位を使って、
廉くんをゲットしてみせる!
教室
あなたside
いつも通り、
真莉愛が話かけてきたと思ったら、
いつもと少し違って、
少し赤らめた顔で、
私に相談があると言ってきた。
何かと思って聞いてみると…
真莉愛が、廉に告ってみる
と言って、私は咄嗟に
“ダメ”
という言葉が出た。
あまりにも大声で言ってしまい、
周りの人が少しザワザワしていた。
もう、私と廉は別れたのに…
なのに、廉が私以外の人と
付き合うと思ったら、
凄くモヤモヤして、
止めずにはいられなかった。
私の方が、何千倍も
廉のことを好きだと思っていても、
この思いは届かない。
また、辛くなってきて、
必死に泣くのを我慢しながら、
言い訳をした。
自分がジャニーズだったのなんて、
もう凄く前のように思えて、
でも実際2年は経っている。
それに、泣くのを我慢するのに必死で、
そこまで頭が回らない。
一瞬、真莉愛の笑みが、
とてつもなく、真っ黒に見えたのは、
きっと気のせいだろう…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!