第110話

110話 泣いてもいいんだよ?
5,220
2019/05/18 17:38
東 〇〇〇
東 〇〇〇
昔の話だから、面白くもないけど、聞く?
駿佑
駿佑
東京で何があったのか知りたいし、やっぱり気になるから聞く。
東 〇〇〇
東 〇〇〇
そう?
東 〇〇〇
東 〇〇〇
じゃあ、始めるね
東 〇〇〇
東 〇〇〇
上手く話せるかどうか分からないけど
駿佑
駿佑
大丈夫だよ
東 〇〇〇
東 〇〇〇
私は、駿佑くん達が居なくなって、東京でまた1人の時間を過ごしたんだ
東 〇〇〇
東 〇〇〇
やっぱり親もなにも構ってくれなかった
東 〇〇〇
東 〇〇〇
でもその時は、まだご飯とか、くれてたんだけど、日に日に、私の扱いは雑になっていった
駿佑
駿佑
東 〇〇〇
東 〇〇〇
そんな時に、桜のアレルギーを発症しちゃったんだ
東 〇〇〇
東 〇〇〇
そしたら、その症状が出たらめんどくさいからって、私の事を、
東 〇〇〇
東 〇〇〇
真っ暗で、寒くて、何も無くて、1人で、ご飯もない、そんな部屋に入れられた事もあった
東 〇〇〇
東 〇〇〇
それでやっと出してもらっても、誰も話してくれないし、いつも1人でご飯を作って、洗濯をして、全て1人だった
東 〇〇〇
東 〇〇〇
でも、それは普通だよね
東 〇〇〇
東 〇〇〇
そして、そうやって毎日過ごしてたんだ
東 〇〇〇
東 〇〇〇
親はいつも、優斗にくっついていて、いろんな所に出かけて、いいものを食べて、とても甘やかされていたんじゃないかな?
東 〇〇〇
東 〇〇〇
そもそも、私は会えなかったけど
東 〇〇〇
東 〇〇〇
それでね、私、少し前にお母様と会った回数を数えてみたの
東 〇〇〇
東 〇〇〇
そしたらね、生まれた時と、私がヤンキーになった時だけだった事にきづいたんだよね
東 〇〇〇
東 〇〇〇
なんか本当に、自分がどれだけ嫌われていてたのか実感するよね
東 〇〇〇
東 〇〇〇
だから考えなきゃ良かったな〜って思ってる
東 〇〇〇
東 〇〇〇
結局人は信じていいのかな?
東 〇〇〇
東 〇〇〇
信じてる人ももちろん居るけど、いろんな人を信じてけば信じるほど、裏切られるんじゃないかな?
東 〇〇〇
東 〇〇〇
ごめんね、つまらない話だよね
東 〇〇〇
東 〇〇〇
ごめん、本当にごめん
東 〇〇〇
東 〇〇〇
寝るね、おやすみ
駿佑
駿佑
…待って
東 〇〇〇
東 〇〇〇
ん?どうしたの?
駿佑
駿佑
泣いてもいいんだよ?
駿佑
駿佑
あなたちゃん本当は、辛いんじゃないの?
駿佑
駿佑
俺も今考えてみたよ。
駿佑
駿佑
少なくとも俺は、あなたちゃんの泣いたところを1度も見た事ない
駿佑
駿佑
毎日、毎日会ってたけど、見た事ない
駿佑
駿佑
少しは、泣いたら?
駿佑
駿佑
もう、大丈夫だから
駿佑
駿佑
俺じゃ頼りないかもしれないけどさ
駿佑
駿佑
おいで?
東 〇〇〇
東 〇〇〇
……
私は無意識に無言で、歩いて行ってしまった。








駿佑くんの近くまで行くと、駿佑くんは、私を抱きしめてくれた
東 〇〇〇
東 〇〇〇
グスッ  グスッ
東 〇〇〇
東 〇〇〇
ごめんね、弱い姿なんて見せたくなかったのにグスッ
駿佑
駿佑
ううん、大丈夫だよ
駿佑
駿佑
泣いてもいいんだよ
東 〇〇〇
東 〇〇〇
もう辛くて、自殺しようかと思った時もあったし、辛かったグスッ
東 〇〇〇
東 〇〇〇
毎日が地獄だったグスッ
駿佑
駿佑
えらいよ、自殺してないし、本当に、あなたちゃんは、凄いよ
東 〇〇〇
東 〇〇〇
グスッ グスッ
そして、私はそのまま眠ってしまった
駿佑
駿佑
寝ちゃった…
駿佑
駿佑
すこしは、役に立てたかな
駿佑
駿佑
でも聞けば聞くほど、あなたちゃんの親はどうかしてると思う
駿佑
駿佑
俺が言うような事でもないけど…
駿佑
駿佑
どうしよっかな
駿佑
駿佑
起こしたくないし、もうこのまま寝ちゃおうかな
駿佑
駿佑
おやすみなさい

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