そんなあなたを見て、3人は少し相談したが、
“今行っても、なんて声をかければいいか分からない”
そうなって、結局静かにドアを閉めて、それぞれの部屋へと戻った。
枯れたものは、そう簡単に戻せない。
手を入れていれば、寿命まではキレイな姿でいる。
枯れた花は捨てても、人間は捨てれないから…
いいや、捨てたくない。
でも、もう枯れている…
次の日の朝、朝からLIVEの番組だから、全員午前5時には起きていた。
だけど、あなたは起きてこなかったから、また年下3人で部屋を見に行った。
あなたは居なかった。
その代わりに、置き手紙に的なメモがあって、
昨日はごめんね
それに、このムスカリも私手入れしてなかったから、枯れちゃった。
本当に泣いてなかったでしょ?
だから心配しないね。
それともう現場に居ます。
プルルル プルルル プルルル
プープープー
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!