第604話

お気に入り900記念の番外編3
2,106
2020/05/27 04:26



数分後…





東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
はぁ…


あなたは余裕で相手を倒していた。





一方の私は避けるのに精一杯で、

倒すとまでは無理だった。








でもあなたは、

私を助けに来るわけでもなく、

ただ見守っていた。





美桜
美桜
(何で…)
おいおい、手出してこねぇの?
美桜
美桜
ッ………
あっ、無理な感じ?‪w
なら、俺レイちゃんと戦ってみたいから、お前の相手はもうおしまいね?




そして男は、思いっきり手を振りかぶった。





美桜
美桜
ハァハァ…
美桜
美桜
(無理…避けられないッ…!)



私は足がすくんで、動けなくなった。





















パシッ







おっと…レイちゃんのおでましだ
美桜
美桜
れ、レイ…



私の目の前で、レイが男の拳を

腕1本で止めていた。



東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
言ったでしょ?
美桜に怪我はさせないって
美桜
美桜
……ごめん



そしてその3秒後、

私の事を殴ろうとした男は、

地面に叩きつけられていた。




痛った………
美桜
美桜
えっ…?



一瞬の出来事すぎて、

頭が追いつかなかった。




美桜
美桜
こ、これはレイが…?
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
私以外に居ないでしょ‪w
美桜
美桜
レイの相手は…?
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
あっちで気失ってるよ




レイの目線の先には、

仰向けで気を失っている男が居た。




美桜
美桜
ほ、ほんとだ…
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
ねぇ、これで私の勝ちでいいよね?
ま、まだだ!
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
何?もう1回投げられたいの?
ッ………
わ、分かったよ!俺らの負けだ!
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
うん。そうだろうね
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
じゃあ帰ろ、美桜
美桜
美桜
う、うん…
ちょっと待て!その女誰だよ!
レイは一匹狼なんじゃねぇのかよ!
美桜
美桜
わ、私はレイので……
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
うん。そうだよ
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
私は一匹狼、1人で誰でも倒すよ
美桜
美桜
えっ…?



レイが、“勝手に着いてくれば”

なんて言ったから、

つい弟子だと認められたんだと思った。




いや、思っていた。






東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
帰るよ、美桜
美桜
美桜
うん………










そして、倉庫を出て、

元々居た公園に戻ってきた。




美桜
美桜
レイ…?
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
ん?
美桜
美桜
やっぱり私が弟子になるのは無理?
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
あのさ、弟子になる、ならないとかの話の前に、親に了承得てないでしょ?
美桜
美桜
…………
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
まぁ私も親公認のヤンキーやってる訳じゃないから、人のこと言えないけど
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
でも私は、もし自分が怪我して
死んでもいいっていう覚悟があって
やってるから
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
今日は相手も弱かったし、たまたま
守れたけど、次も守れるとは限らない
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
ちゃんと親に許可もらって、美桜にもそれなりの覚悟があるならいいよ
美桜
美桜
……うん
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
死ぬ気でやってみろ。死なねぇから
美桜
美桜
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
そんな言葉があるじゃん
美桜
美桜
うん
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
死ぬから
美桜
美桜
!?
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
ヤンキー舐めてたら、本当に死ぬよ?
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
てか人間って、過労でも死ぬし
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
そんな脆い生き物が、殴り合いするって、自分の命そのものを削り合ってるようなもんだから
美桜
美桜
…………
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
正直にそのまま言うけど、
今の美桜じゃ弱すぎる
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
確かに大分避けられてたけど、
避けるだけじゃダメなんだわ
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
相手が音を上げる様な
攻撃が出来ないと
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
あれじゃあ自分の命を、相手に
そのまま差し出してるようなもん
美桜
美桜
じゃあどうやったら強く…
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
自分で考えな
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
相手が目の前に居る時、いちいち私に聞いてる暇なんて無いでしょ?
美桜
美桜
…………
東  〇〇〇 (ヤンキー)
東 〇〇〇 (ヤンキー)
覚悟決めたら、ここで待ってるから





そしてレイは、人混みに消えていった。




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