そして私は、中央ステージに立った。
みーつけた…
案の定、あの女も近くにいた。
自分から出てきただけだ
ふ〜ん…その足で何が出来るんだか…
でも、近い距離にいるのは、まずい。
私は、少しづつ距離をとった。
ねぇ、そんなに銃の腕前高いのに、
何でわざわざ爆弾なんか使ったの?
最初から銃で殺しとけば、
楽だったのに
銃だったら、骨が残っちゃうじゃない
骨が残らないぐらい、
グチャグチャにしたいの
(うっわ…)
(めっちゃサイコパス……)
今日喋ってて、何度も思ったけど、
ここまで分かりやすく、
サイコパスだとは…
真面目にヤバい奴だな…
それに銃は……
は?
いや、何でもない…
死ねよ
バンッ💥💥💥🔫
ッ……
やっぱ、完全には避けられないか…
やっぱり、この女の銃の腕前は、
素人モノではない。
まぐれとかそんなんじゃなくて、
完璧に狙った場所に撃ってくる。
今のは完全に、心臓狙いだ…
まぁ、避けたとはいえ、
左の二の腕、ガッツリ切れてますけど…
私が、神経研ぎ澄ましてこれだ。
もし換えの銃弾があったら、
本当に終わり。
へぇ…やっぱり凄いね
元世界一で、伝説のヤンキーは
私が撃った銃弾避ける人なんて、
初めて見た
まぁ、当たってるけどね
で、もしかして普段は銃専門なの?
そうだよ
この銃でもう何人も…
そこまでは聞いてないんだよな〜
なら何で、6年前の喧嘩の時、
銃を使わなかった?
答える義務は無いでしょ?
まぁ言う気が無いならいいわ
まぁ、アンタはとにかく特別なのよ
私が恨みに恨んでる相手
今、この世から1番消えて欲しい存在
私ってそんなこと思われてんだねw
ちょっと悲しいわw
へぇ…それは良かった
まぁそういうのは、嫌でも慣れちゃったから、今更どうも思わないってのが事実だけど
ふ〜ん…
(くるッ!)
一瞬、空気が揺れた。
バンッ💥💥💥🔫
クスッ……
今度は、首を狙ってきた。
でも、かすり傷だけ。
感覚で避けるって、
こういうことなんだな〜…
って、今になって分かった。
5発目…
……………
フフッ…銃が専門の私が、銃弾の換えを持ってないとでも思った?
残念だけど、お遊びはここまで
…………
私、いいこと思いついちゃったの
銃で殺してから、
爆弾で粉々にすればいいんだ…って
てことで、さようなら
伝説のヤンキー…
バンッ💥💥💥🔫
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!