海人目線
あなたが落ちていき、新幹線が来て、俺も紫耀も、何も言葉が出ず、ただ立ち尽くすしか無かった。
でも、俺は一つだけ見ていた事があった。
それは、
あなたを落とした人
その人は、2人で俺らとそんなに変わらないぐらいの女子だったから、俺は咄嗟にその2人の所に行った
するとその2人は、なんだか凄く驚いていた
でもその驚きは、多分俺らに驚いたとかじゃなくて、スマホを見て恐怖映像を見ているかのように驚いていた。
すると、
ピーポーピーポー…
誰が呼んだのか、救急車、そして続いてすぐに、消防車、警察まで来た。
すると、その女子2人は、逃げようとして、ポケットのスマホを落とした。
画面は、メールの画面になっていて、驚きの事が書いてあった。
名無しちゃん
世界一のヤンキーのレイは、私。
そうやって、人を不幸にするのは、どうかと思う。
大体、人を線路に落とすなんてね?
次こうやって、私の事をネットに上がるようなことをしたら、許さない。
私は、いつでもお前らみたいな卑怯な奴を、不幸にする準備は、出来ている。
え?なんで?レイは、あなたなのに…
じゃあ、今この新幹線の横の隙間で、このメールを打ったの!?
ねぇ?生きてるよね?
そして、ゆっくりと後ろに動き出した新幹線を見ながら、俺と紫耀は、また立ち尽くす事しか出来なかった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。