さとみside
6人とあなたをちゃんと外に見送った後、
美桜は凄く怒っていた。
ボゴッ
美桜が七瀬のお腹を殴ると、
七瀬は血を吐いて、蹲った。
そして私達はこの倉庫を出た。
一方の6人とあなたは…
ピーポーピーポー
気づけば時刻は、朝の6時。
もう外も明るい。
救急車が来てから、1、2分。
あなたと廉を乗せて、
救急車は、すぐに出発した。
海人side
大丈夫。
こんなことよくあった。
新幹線での事故の時も、
俺はその現場で見てたんだ。
でも大丈夫。あなたはちゃんと戻ってきた。
前々から分かってた。
俺らが焦ったところで、何も変わらない。
大丈夫。
過去の話した時も、
息してなかったって言ってたけど、
今ちゃんと生きてるんだし。
大丈夫。
こんなことで、あなたは死なないって、
分かりきってるから。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!