次の日
朝から廉に、暇な時間を聞き、
授業終わりに会うことになった。
大学
私はまた1人でポツンと授業を受けていた。
が、頭の中では、
勉強なんてそっちのけで、
廉に伝えることのシュミレーションをしていた。
この授業が終わり次第、
廉の教室に行って、
こっそり呼び出し、昨日の返事を言う。
ただそれだけ。
そうこれだけ。
頼むから、変なミスだけはしないでくれ…
そう自分に願っていた。
ハッっと我にかえると、
まさかの授業は終わっていて、
周りには誰もいなかった。
早速ミスをした私は、
急いで物を片付けて、
廉の教室へと向かった。
が、向かった先には、
まさかの、またあの因縁の相手。
その因縁の相手を見た瞬間、
私の勇気はぶった切られ、
私は、この角の先に居る2人の話を、
盗み聞きすることとなった。
廉side
俺は授業が終わって、
あなたの所に行くつもりだったのだが、
教室から出ると、
またあの女が居て、捕まった。
もはや、理不尽なのにも程があるやろ…
殺すって…
あなたなら、
こんな女に殺されることは無いやろうけど、
だからと言って、
守らないのもどうなんだか…
いや、でもこれで付き合ったら、
また誤解が…
でも、友達になったとか言ってたし、
何かの拍子に殺されたら、
シャレにならんしな…
コイツは、2人も殺す気か…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!