やだ…やだ…やだ…！

戻りたくない…

違う…お兄ちゃんは…

思ってない…

なんて言いきれる？

前だって勝手に怒って逃げちゃったし…

違う…違うのに…！

そう抱きしめてくれた暖かくて優しい人

そう言われやっと落ち着いた

少し濡れた目を擦る

私は莉犬くんと立場が違うんだ

だから好きになるとか許されない

そう言われ後ろから抱きしめて頬にキスをされる

ぼーっとしたまま保健室に戻る

ベッドに潜るとさっきのが思い出してくる

頬にキス…？

思わせぶりなんて酷いよ…

「頬 キス どうして？」

そう検索をかけると出てくるのはキスの意味

場所によって意味も違うらしい

意味を調べてすぐ保健室を出た

まだ間に合うかもしれない…

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❤️莉犬side❤️

やってしまった…

あの後、気まずくて1人教室で時間を潰していた

帰ろうとカバンを持つと玄関にあなたちゃんの姿が…

誰かを探しているようでずっと待ってる

いいな…待ってもらってる人…

目の前を通るしかなく仕方なく下に降りる

今…だって…頬に…

頬にするキスは「守りたい存在」とか「大切な人」

結構曖昧らしい

言うなら今しかない

そう思い重たい口を開いた

さっきのキスでキャパオーバーらしい

よくよく話を聞くとあなたちゃんは自分に自信が無いらしい

俺の隣をまだ歩きたくないらしい

だから俺に見合うような子になったら告白してくれると言った

別にこれ以上望んでない…なんて言わなかった

少し不安そうに俺を見つめる

そう言うと涙が溜めながらも笑ってくれた