第24話

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2020/04/24 11:23


お粥を作ろうと思ってキッチンに立ってから

数分が経った。



スマホで超絶簡単なお粥の作り方を調べて、

なんとなく似てる材料を冷蔵庫から出した。



それでいざ作ろうとしたらなんかよく分からんかったから

とりあえず全部ぶつ切りにして土鍋で煮た




思ったけど、お粥って米が柔らかけりゃいいんよな?

食べやすけりゃいいんよな?





「 よし!多分これお粥やろ!!出来たぞ道枝! 」




お皿に移すのも面倒くさいので鍋のまま持って行く





ソファーに向かえば、頬を真っ赤にした道枝が、

うっすらと目を開けた。






駿「 ……作ったんですか、? 」


「 うん。なんか、お粥っぽいのが出来たから

多分お粥だと思う 」



駿「 え、ぽいのを病人に食べさせるん…? 」




「 いいから食べてみ!多分美味しいから! 」



駿 「 多分…… 」







ゆらっと起き上がった道枝が、あ。と口を開けてくる




( ……あぁ、食べさせろって事か )





しょうがなくお粥(らしきもの)をすくって口に入れてやると、

数回もぐもぐして、だんだん表情を曇らせてきた。




「 …え、美味しくなかった? 」




駿「 いや…なんか、初めて食べる味が… 」




「 よかったね。私のおかげで新しい食の扉が開いたやん 」



駿「 ……そういうことでいいですわ、 」






パクパク食べ始めたから

アニメを見に行こうと立ち上がると、

ぐっと後ろに引っ張られる。





駿「 どこ行くんですか、 」


「 え?旦那を見に行こうと思って 」


駿「 … 大丈夫ですか? 」


「 病人に心配されるってどういうこと? 」








掴んだ袖を離そうとしないので、仕方なくその場に座る






駿「 こういう時しか独り占めできないんです、 」



「 ……なんの話? 」



駿「 、別に 」







時計を見れば、

そろそろみんな帰ってくる時間になっていた。






駿「 ……おえっ、なんか気持ち悪い 」



「 え、まじ?ここで吐くとかやめてや!? 」



駿「 吐かないですよ… 」









~ 次の日 ~





流「 ちょっとあなたちゃん!!

みっちーに何したん!? 」



「 な、何したんかって!?看病したんやで!? 」



大「 道枝、あなたのお粥食べてからおかしいんやって!!

ずっときらきら星歌ってるんねん!! 」



「 きらきら星だと!? 」




和「 ちょ、やめて、笑わせんといてwww 」








その後道枝はちゃんと復活した。

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