第15話

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2020/04/21 05:50
流星 Side





突然やけど、僕達の紅一点はオタク。



自分でアイドルやってるから、

アイドルオタクならめちゃくちゃ幸せなんやろうと思うけど




そっちのオタクじゃなくて、2次元の方のオタク。









今日、久しぶりの休みやったから出かけたいなって思って

友達いなくていつでも暇そうなあなたちゃんを誘おうと

部屋の前まで来たけど









「 グへへへへへへへ、たまらんなぁ 」




流「 …… 」








僕はとんでもないものを見てしまった気がする。

かすかにあけられた部屋のドアから覗くと

信じられないような顔でアニメを見てた






…… 本当に信じられないような顔してる





( 昨日ステージで踊ってたよなぁ、仕事の時だけ別の誰かと

入れ替わってたりするんかなぁ。もうそうであって欲しい )






見なかったことにしようと思って静かにドアを閉めた





階段を下りて1階へ行くと、大橋くんがプリンを頬張ってた





和「 あ、流星。あなた部屋におった? 」



流「 うん、いた 」



和「 昨日仕事帰ってからご飯食べてないと思うねん、

作ったから流星持っていってあげてくれへん? 」



流「 あ、あの部屋にまた行かなあかんの!? 」



和「 え、あなたの部屋そんな危険なん? 」






あの部屋に入ったら何となく終わる気がする。

何が終わるかはわからんけどとにかく何かを失う気がする






和「 よろしく〜 」




流「 うん… 」





しょうがなく、大橋くんが作ったご飯をお盆に乗せて、

あなたちゃんの部屋にもう一度向かった。





流「 あなたちゃんー? 」




数回ドアをノックすると、ゆっくりドアが開いた。





流「 ひっ……!? 」






のらりくらりと出てきたあなたちゃんは、

気持ち悪いぐらいニヤニヤ口角を上げていて。



なんかもうホラー映像だった





「 あ…流星やん、どうしたー? 」


流「 こ、これ、大橋くんが…! 」





ゆっくりご飯を差し出すと、パァァッと目を輝かせた。


なんかペットみたい






流「 …なんのアニメ見てるん?

病んでる時の大ちゃんより酷い顔してるんやけど、 」



「 旦那見てる 」




流「 ……………… そっかぁ 」









僕には到底わからない世界やな。と思った

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