藤原 Side
『 ふざけんじゃねぇぞ!! 』
ガッシャーンという音と共に聞こえてくるあなたの怒鳴り声
毎度あなたが怒った時に発せられる言葉は、
ほんまに女なのかと疑いたくなる。
いつもなら「 あぁあぁまたやってるわ 」で終わるけど
嫌な音がしたから隣にいた大吾と様子を見に行く事にした
大「 どうせまた高橋やろうなぁ、可哀想。
この前2人でお出かけしたばっかやのに 」
丈「 大抵高橋としか喧嘩せーへんしな 」
高橋は図体はでかいけどまだまだ中身は子供やし、
あなたは精神年齢高いようで低いし。
声が聞こえるあなたの部屋を開ければ、
案の定2人は取っ組み合いの喧嘩をしてた
恭平と普通に張り合ってるあなたが正直怖くて仕方がない
大「 ほらほらストップ!! 」
大吾が間に入ろうとすると、あなたがご自慢の長い足で
大吾を弾き飛ばした。
大「 グエッ、何するん!? 」
『 うるせぇ!邪魔やから退いとけ!! 」
大「 あんたらを止めに来たんやん!? 」
「 深海魚は引っ込んでろ!! 」
大「 深海魚…!? 」
信じられへん…みたいな顔で俺の元へ帰ってくる大吾
丈「 これはいつもより長引くなぁ… 」
大「 俺深海魚なん…?? 」
丈「 深海魚かはわからんけど魚顔よな 」
大「 うう、、 」
( 頬膨らましたらハリセンボンやん )
『 ……謝れよ 』
恭「 謝るかよ 」
『 お前が悪いんやろ 』
恭「 は?なんでやねん。頭大丈夫? 」
もはや本人の面影が一切ない、
今にでも殴り合いが始まりそうな二人に怖気付く
大「 ちょ、まじ、今日俺見たいな展開だけはやめてや。
俺あれあんまり得意じゃないねん 」
丈「 何で?かっこいいやん 」
大「 いや賀来賢人さんも伊藤健太郎くんもかっこいいけどさ、
痛々しいやんアレ 」
なんて無駄話をしていれば、あなたのため息が聞こえた
「 ……もういい。知らん 」
恭「 あっそ 」
「 高橋の顔見たくない。出てく 」
冷たい顔でそう言ったあなたは、
指につけてた指輪を高橋に投げて部屋を出ていった
大「 ……え、出て行くって言った? 」
丈「 言ったけど……まぁ、帰ってくるやろ 」
床に落ちた指輪を見つめながら突っ立っている恭平を
見ながらため息をついた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。