第38話

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2020/05/03 01:29




恭平につられて来たアクセサリー屋さん。


店の入り口にあったネックレスの値札をなんとなく見る。




「 た、高くない……? 」


恭「 …あなたちゃんも一緒に仕事してますよね? 」


「 私はいつまで経っても貧乏性が抜けへんから… 」






お金はそれなりに貰ってるけど、贅沢するのが怖い、みたいな






" あの…清瀬あなたちゃん、ですよね? "


「 え?あ、はい 」




男性の店員さんに話しかけられて、少しビクッとなった



" 恭平くんとあなたちゃんって、なんか珍しくないですか?

美男美女だからすごい目立つし笑 "


「 そ、そうですか? 」






ふと、店内を物色していた恭平がこっちに近づいてきた



「 どうしたん? 」


恭「 見て下さい、これ 」



恭平の手のひらに乗せられているのはリング



「 うわぁ、これめっちゃいいやん 」


恭「 ですよね! 」




ニコニコしながら、私の指にリングを当ててくる。


うん。母性本能ブッシャアやな。





恭「 可愛いっす、あなたちゃん 」


「 」








……聞きましたか、全国の高橋恭平担。

いや、これはもう担当とか関係なくヤバいやろ

そんなこと言われたら妊娠してまうやん←





恭「 え、あなたちゃん、鼻血出てますよ!? 」

「 あ…ごめんね。大丈夫、嬉し鼻血やから 」

恭「 何すかその嬉し涙みたいな言い方… 」





優しく笑った恭平に、なにふぁむの気持ちが少し理解出来た





恭「 あなたちゃん、これお揃いで買いましょ! 」


「 いいよ〜 」


恭「 で、つけて帰りましょ!! 」


「 はいよ〜 」






そう言うと、恭平は嬉しそうにリングをレジに持って行った






うん。尊い。(真顔)






帰りの車で嬉しそうに自分の指についたリングを触る

恭平を見て、真剣にそう思った。

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