第28話

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2020/04/24 22:48
大橋 Side







「 あー……尊い… 」





最近、仕事の合間にスマホに向かって

そう呟くことが増えたあなた




スマホとご自慢の高い鼻がぶつかるような距離で

画面を食い入るように見つめるあなたに、

全員近づかないようにしてた。←




まぁ、尊いって言ってるし、

恐らくあなたの好きなアニメのキャラの事を

言ってるんやろうけど






駿「 ねぇ、あなたちゃん

この前から尊い尊いって言ってますけど何が尊いんですか? 」





みっちーが放った質問に、全員が聞き耳を立てる。




「 何って……

可愛い可愛い後輩のことに決まってんじゃん 」




駿「 ……後輩? 」







想像とは違う返答に、ついあなたの方を見ると、

ほら。と自分の見ていたスマホを向けてきた。






「 Lilかんさい。もうこれ尊い以外の何ものでもないやろ 」


大「 あぁ、りとかんを見てたのね 」


「 うん。いやぁ、フレッシュよね。

なんか…こう、母性本能刺激されちゃうよね。

ちなみに推しは風雅 」


大「 推しなんか聞いてへんわ 」


「 忙しいからなかなか会われへんけど

この前会ったら、たたたーって駆け寄ってきてくれて

あのツンデレ毒舌風雅が駆け寄ってきたんやで

マジ昇天するかと思ったわ。あ、待ってヨダレ垂れてた 」






丈「 うわぁ…… 」


「 え、その目は何? 」





ジュルっと言いながらよだれを拭くあなたを

冷めた目で見ながら、ハッとする。







( ……これ、ヤバいかも )







あなたは気づいてないかもやけど

信号ブラザーズの3人は重度のシスコン


いや、これまでの話でシスコンとか全然そんな感じなかったやん

って思われるかもしれへんけど



実際、今まさに隣から3人分の殺気がすごい。







謙「 …… へぇ、風雅が好きなんや? 」


「 うん。 」


謙「 僕は?風雅より好きですよね? 」


「 ……お前風雅より小さいやん 」


謙「 」←







… まぁ、全部空回りしてるんやけど








駿「 そういえば明日りとかんと一緒に撮影やん〜(棒) 」


恭「 ほんまやん奇遇やな楽しみやわ~(棒) 」









……これは、気を張らねば








あの3人は暴走しかねない

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