ちょっとした東京観光
日本の首都という事もあるのか、
やっぱり建物とかは大きくて人も尋常じゃない
「 大阪とは全然違う… 」
帽子を深く被ってマスクをつけた姿をお店のガラス越しで見るけど、明らかに怪しい人だな。うん。
東京の中心部を歩いて行くと、
「 きゃぁぁぁぁぁぁぁぁああ！！！！！ 」
突然黄色い悲鳴が聞こえて、ビックリして反射的に顔を隠す。
でもどうやら私に向かってじゃなかったようで
若干恥ずかしく感じながら悲鳴の方に目をやると、
「 ……あ、 」
東京でしか見る事のないビルの電光掲示板に映し出されたのは
なにわ男子が出演しているCM
その看板の下ではたくさんの女の子たちが
スマホを構えて騒いでいた。
映し出される、道枝のキメ顔。
その度に女の子たちは悲鳴をあげる。
この間何もない所転んでズボン破けてたって
言ったらどうなるんだろう。←
最後に映し出される、なにわ男子全員の姿。
そこにいる、私
「 やっぱあなた格別だわー 」
「 オーラが違うよねオーラが 」
「 てかこの前の雑誌さぁ〜 」
聞こえてくる会話も、映し出される自分の顔も
昔では考えられなかった光景で。
ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙ
「 … はい？ 」
〈 まだ帰ってこないんですか！ 〉
「 もうすぐ飛行機やから、あと数時間後やない？ 」
〈 えぇー、こっちはお土産待ちくたびれてますよ 〉
「 ごちゃごちゃうるさいよ、みっちー 」
数人、周りの人が私の声に振り向いた。
それに気づいて急いで足を進める
これは、関西を拠点に活動する、
なにわ男子の紅一点である私のお話。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。