こうやって動画が始まった訳なんだけど……どうしよう、結構近い距離でドキドキするんだけど!!
私、プリッツはゲーム実況者であり、ポッキーさんのファンであります!だから、プリッツっていう名前にしたんだけどね!
ニコッと笑えば、ポッキーさんもマスクの下に笑みを浮かべた。
あぁぁ、かっこいい…!!
重症だと思うんだけど、ポッキーさんが私と同じことをするってだけでドキドキしてしまう。
んー……ポッキー&プリッツの日にまつわることかぁ。あんまりいきすぎる罰ゲームだと私の心臓がもたないしなぁ。ある程度大丈夫そうなもの……あ!
ポッキーさんが考えている間に私が考えた罰ゲームを提案する。
なんて言い合いながら始まったゲームバトル。ポキさんはやっぱり強かったけど、ゲームしている時はとても楽しかった。
そして勝敗は……
私が机に突っ伏せば、横でポッキーさんがくすくす笑っているのが聞こえる。
笑ってるポッキーさんはとてもかっこよくてドキドキしたけど、そこまで笑われると恥ずかしい。今の私の顔はきっと赤いだろう。
ノリノリのポッキーさんは私にプリッツの箱を渡した。私はまだ恥ずかしいままで。だけど、自分が決めた罰ゲームだからなぁ……なんて考えながらプリッツの袋を1つ開けその中の1本を取り出した。
ポッキーさんはスマホを取り出して私にカメラを向けた。私は恐る恐るプリッツを咥え、上目遣いでカメラを見た。
さっきのノリノリのポッキーさんはどこへやら。スマホの画面をこちらに見せてくれる。その間にプリッツを少しずつ食べていく。
真っ赤な顔を両手で覆い隠す。恥ずかしすぎるって!!!そんな事を考えていれば、落ち着いた声が聞こえてきた。
私はポッキーさんの言うことに従う。でも、恥ずかしかったから、そろーっと手を外していく。全部手を外した時、ポッキーさんがカメラのレンズを手で隠し、こっちに身を乗り出した。
気付いた時には遅くて、ポッキーさんはマスクを人差し指で下ろした。これから起きることに期待してしまった私は、目を瞑った。するとポッキーさんは、私が咥えていた短いプリッツを唇から奪っていった。
満足そうに笑うポッキーさんはそう言いながらマスクを上げた。
ポッキーさんのマスクの下を見れた!キスしちゃった!やっぱりかっこいい!そんな思いの中、唯一まとまっている思考は、
また真っ赤になっているであろう顔でポッキーさんを見ながら言う。すると、意地悪そうに笑って、
なんて言った。
神様、私は自惚れてもいいのでしょうか。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!