第4話

リクエスト×モトキ×嫉妬
2,004
2018/12/29 02:47
皆さんこんにちは〜私ね、モトキの彼女なの!もちろん、魚民さんには秘密なんだけど。付き合うまでの過程は恥ずかしいし長いから飛ばすけど、きっかけになったのはモトキがナンパから助けてくれたから!
あなた
あなた
モトキ〜構ってぇ〜
モトキ
モトキ
ん、いいよー
甘やかしてもくれるし、優しいし、紳士だし。完璧なモトキは私の自慢の彼氏だ。
……だけど、完璧だからこそ欠けているとこもあるのだ。
あなた
あなた
聞いて聞いて!昨日ね、○○くんがね!
モトキ
モトキ
うんうん
……こうして男の子の名前を出しても頷いて話を聞いてくれるし飲みに行くのだって許してくれる。そう、モトキは嫉妬をしないのだ。
私はあれからモトキを嫉妬させるようにやってきたんだけど、嫉妬のしの文字も見えない状態が1週間も経った。
あなた
あなた
ねえ、シルクさんんんんん
シルク
シルク
なんだよ、またモトキが嫉妬してくれないって話か?
あなた
あなた
そーですよ!文句ありますか!?
シルク
シルク
いや、ないけどさ
シルクさんは頬杖をつき、その整った顔に苦笑を浮かべた。私は項垂れながら机に突っ伏した。
シルク
シルク
俺も耳にたこができるほど話聞いてるんだけど?
あなた
あなた
分かってますよ……ありがたいと思ってるんですよ?
シルク
シルク
あのさ……モトキじゃなくて俺にすればいいじゃん。
あなた
あなた
えっ?
急展開すぎる話に驚いて顔をあげた。いつもは「なんてな。」なんて言って笑うのに。なのに、今は真剣な眼差しでこちらを見つめていて。私が口を開こうとした時、誰かに腕を引っ張られた。
あなた
あなた
わわっ!
私はその人の胸の中へ一直線。そして、頭上から聞こえてきたのは聞き慣れた声だった。
モトキ
モトキ
シルク、いくらなんでもあなただけは渡さない。
シルク
シルク
……
緊張感のある空気が流れている中、私はモトキの腕の中で心臓が破裂しそうになっていた。両方の意味でね?
シルク
シルク
ま、冗談だって。そんな怒んなよ。
さっきの重い沈黙はシルクさんによって破られた。な、なんだ、冗談なんだ。少しでも揺らぎそうになった自分とそんな私をからかったようなシルクさんを殴りたい。
モトキ
モトキ
まぁ、あなたは回収させてもらうから。ほら、行くよ。
あなた
あなた
あ、うん!
手を引いてモトキの家に帰り始めたんだけど、なんだかいつもと様子が違っていた。それが気になったけど、何も言わずにほっといた。
だけど、後々この行動が裏目に出るなんて思いもしなかった。
家についた後、いつも通り家に入ろうとすれば、家の玄関に押し付けられた。少し痛くて、顔を歪ませたあと顔を少し上げればモトキと目が合った。
あなた
あなた
モトキ……?
モトキ
モトキ
……俺が嫉妬しないとでも思った?
耳に届いたのは私が聞きたかったはずの言葉。いや、今も嬉しいんだけど……なんか怖い。
モトキ
モトキ
俺はずっと我慢してただけ。束縛もしたくなかったし。でも、いっつも男の話ばっかり。俺がどんな気持ちで話聞いてたか分かる?
あなた
あなた
……
正直全くと言っていいほど分かってなかった。モトキは嫉妬してないって。なんにも思ってないんだって。我慢してたなんて思ってなかった……
あなた
あなた
モトキごめん。モトキは嫉妬してない、なんも思ってないんだって心の中で決めつけてた。だからあんなことしちゃって……ごめん。
モトキ
モトキ
うん、それについてはいいんだけど、あなたはさ、自分が可愛いって自覚してる?
あなた
あなた
へ?そんな事思ったことないよ!!
急なモトキの質問に首を振る。当たり前じゃん!人生で自分が可愛いなんて思ったことない!そうすると、モトキは溜め息を吐いた。
モトキ
モトキ
はぁ……だからさっきみたいになるんだよ。
あなた
あなた
え?
モトキ
モトキ
シルクは冗談って言ってたけど、本気で言う人もいるんだよ?実際あなたはモテてるんだからさ、そこの所自覚もってもらわないと困る。
あなた
あなた
そ、そんなこと言われたって分かんないもんは分かんないよ……
そう言ってモトキを見上げれば、ふっと笑った。
モトキ
モトキ
じゃあ、嫌でも自覚させてあげる。お仕置きも兼ねて。
あなた
あなた
え、お仕置きって何す、、きゃあっ
いきなりモトキに抱き上げられ、思わず声をあげてしまった。
あなた
あなた
ど、どこ行くの!?
モトキ
モトキ
直に分かるよ。
そう言われ、着いた場所は……寝室だった。それに気付いた時には遅く、暴れても離してくれなかった。それで離したら私が落ちるんだけど。
モトキがそっと私をベッドに寝かせた。その隙に逃げようと思ってもすぐにモトキが覆いかぶさってきた。
モトキ
モトキ
覚悟しててね。
その声が合図に、私は甘く溶かされていった。
それ以降、私がモトキを嫉妬させることはなかった(かも)。
作者(トマトちゃん)
作者(トマトちゃん)
はい、こんな感じでどうでしょうか!思った感じじゃなかったら言ってください💦💦
作者(トマトちゃん)
作者(トマトちゃん)
では、今日はこの辺で。せーのっアデュー。

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