第11話

トラウマ
1,611
2021/08/20 04:58


あぁ…やっとショッピングモールが見えてきた…




こんなに歩いたのいつぶりだ……(((15分です)



もちろん、歩いている時は一言も話さなかった


すると、大通りに出たところでそらびびが足を止めた



うん?どうしたんだろ



振り返るとそらびびは俯いて足は小さく震えていた


……ハッ、もしかして人間が多いからか!



そうだそうだ、あっきぃから聞いた話によると

そらびびは多人数のところは苦手だ




私は急いで人通りが少ない所へ震えているそらびびを移動させ、抱きしめる



普段は背が高いけど今はそらびびが
しゃがんでいるから、包むように抱きしめるられる




「よしよし、ごめんね大丈夫だよ私が居るから」






私はそっとそらびびを撫でる




しばらくするとそらびびの震えが止まった





そ「…………」





そらびびは落ち着いたのか立ち上がる




「どうしようか、帰る?」




そらびびは首を横に振った





そ「いい。だってまた来るの体力的に無理でしょアンタ」




ウッ……



息が上がってるのバレたか





「わかった、そらびびが言うなら行こう」


そ「あ、でも、」


「ん?」


そ「手繋いでて欲しい」





わぁお……

そっかそっか…

猫だから恥ずかしがらずに言えるんだよねぇ…そういうこと…





私はそらびびの手をとり、変装がバレないように建物の中へ入った



いや、これで私ってバレたら匂わせとして炎上してまうよ……







— — — — — — — — — — — —


無事買い物がすみ、外は日がくれてきて寒くなってきた





バレてなければいいけど……





そ「ねぇ、あのさ」


「ん?」





私は立ち止まる






そ「その…さっきはありがとう」





ちっさッッッッ


今、車とか通ってたら絶対聞こえなかったわ



でも、最初に比べたら随分気を許してくれてるみたいだ……





「どういたしましてっ!私からも今日付き合ってくれてありがとう!」





私は思いっきりニッコリした



はぁ……ここからまた家まで遠いなぁ……()





と、私が気を重くしていると









ドサッ







ん?




振り返るとそらびびが猫の姿になって倒れていた




「え!そらびび!!!」




駆け寄るとそらびびから規則正しい呼吸が聞こえてくる



どうやら寝ているようだ



きっと人間との触れ合いに疲れたのだろう






「よかった…体調悪くなったわけじゃないみたい」






てか、今のそらびびが猫になるの他の人に見られてないよね?




大丈夫かな?




見た感じ、周りには誰もいない










私はそらびびを抱き上げ、2人の居る家急いで帰った





「おつかれさま、そらびび」



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