学園長室から出ようと思ったとき、急にあっ!と声を上げた。
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学園長に購買までの地図を貰い、制服にそれぞれ(トイレで)着替えて向かった。
にしても学園長意外としっかりしてたな…
まあ、それ程良い人がこの学園に居るとは限らないし、そもそも本当にいい人なのかも解っていないからな…
まだ安心はできないから気を引き締めていこう…
それに都合のいいことに"私"を隠したまま生活をすることができる反面その事実を明らかには今更出来ないしな。
……………まあ唯一の女友達だしね
片方が隠してて自分だけ良いのかってことか。
隠しているのはまだ良くわかっていない信用の置けていない場所でまださらそうとは思っていないし、自分の元々の性格もあるし
ここまで来ると一つの趣味みたいなものだ。
もう自分にとってこれが日常だし。
それに……
勘違いしないでほしいのはこれは互いが友達であるからではなく、互いに同じだけの利益があるから。
友達ではないの?と聞かれるとそうではなく、信用できる相手だからこそ成し遂げることができる。
この仕組みを自分は好んでいた。
だからこそユアに対して自分が女だ、ということを話した。
これならお互いに負担がかかりにくい。
バレたときはその時で対応すればいいし。
そう言ってユアは困り顔で笑った。
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購買に着いたかと思ったら急に人が現れた…
でもよく考えたら購買に人がいないなんてあり得ない
急にというところには納得がいってないが取り敢えずこの人が購買の人だということだろう。
呼び名は人それぞれだけれどもこんな呼び方する人もいるんだな…
そう言ってサムさんが取り出したのは2つの大きな袋だった。
中にはルームウェアに下着、歯ブラシ…などが入っていた。ユアの方には女性ものの下着やそれこそ女の子の日特有の必需品も入っていた。
どうやらここのは女性に優しい世界だったようだ。
なんだろう…
ユアが行ったのを見送り、サムさんに体を向けた
何で話してないのにこの人が知ってるんだ?
何でもありだなその秘密の仲間。
やっぱ魔法の世界だから仕方がないのか?
とするとバレるのも時間の問題ってわけか。
そう言って渡されたのは小さな小瓶と香水だった。
すごいおまけしてもらった感あるけれどもこれで本当に心配いらなくなるね。
お互いに都合がいいし。
そう言って渡されたのはユアに渡されたものと同じものだった。そして…
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その後急いでオンボロ寮に向かった。
ドアの前に立つと中から何やら話し合うような声が聞こえた。
ガチャッ…
そこには資料とホウキに乗ろうとしているグリムと地面に寝そべりながらグリムを見守っている二人がいた。
カオス。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!