第8話

6.希望
10,976
2021/04/02 17:02
「薬は一つしかない」
サリア
サリア
ウソでしょ?
サリア
サリア
だって、私達の希望の光なのに、一つって、そんなこと…
サリア
サリア
ごめん、ちょっと考えさせて。おやすみなさい
サッター
サッター
あ、うん…おやすみ…
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朝、私は点呼に行かなかった。怒られたけど、それでも行きたくなかった。

だって、だって…さ?

一つしかないんだよ?
せっかく助かると思ったのに…
ハルリア
ハルリア
サリア?
サリア
サリア
…ハル
ハルリア
ハルリア
大丈夫?うなされてたみたいだけど…
サリア
サリア
え、ウソ。ごめんね?心配させちゃって
ハルリア
ハルリア
いいの。それよりも…
サリア
サリア
ハルリア
ハルリア
うなされてる間、ずっと『薬が…』って言ってたけど、どういうこと?
サリア
サリア
…!
不安だった。

ここで薬のことを話したらどうなってしまう?  

争いになる?

わからない。

…怖いんだよね。どうなるかわからないのが。

ハルになら言っても平気かな?


…言おう。ハルは私の数少ない友達だ。ここで信用してないでどうする。
サリア
サリア
実はね…
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ハルリア
ハルリア
そうだったの…
ハルリア
ハルリア
それ、皆に言いましょう?
サリア
サリア
どう…して?
ハルリア
ハルリア
皆のことを信じているからよ。
サリア
サリア
そうだ。

何も怖くないじゃん。今。

信用できる友達、いっぱいいるじゃん。

皆で助け合おうって

思ったんだ。
サリア
サリア
うん。
サリア
サリア
わかった。言うよ。

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