兄はほんとに私の事をほんとに大切にしてくれた
だから私も兄を慕っていた
私が小6の時にはもう愛桜組の副総長って言えばあなたってくらいになっていた。
でも私は女だからってもう1人お兄ちゃんが信頼していた人を副総長につけていた
バンブーバンブー
こんなコントみたいな日常が続くと思ってた
私が13の時にもう1人の副総長が亡くなった
大阪のもうひとつの不良グループに殺されたんだ
その内容は酷いものだった
兄の目の前でバットで何回も何回も殴りつけたらしい。
兄の支えだったのに
私がなんと声をかけても無理に笑う
私はそんな兄を見てられなかった
バンブー
だからただひたすらにバイクで走る
スっとして家へ戻ると
そう言って涙を流しながらずっとずっとバットを握りしめていた
そのバットにはまだ赤い物が付いていて見るに耐えなかった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。