第20話

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2021/05/17 13:51
兄はほんとに私の事をほんとに大切にしてくれた
だから私も兄を慕っていた
私が小6の時にはもう愛桜組の副総長って言えばあなたってくらいになっていた。


でも私は女だからってもう1人お兄ちゃんが信頼していた人を副総長につけていた
バンブーバンブー
やっぱり特服似合わねぇ!!
は?!似合ってるわ!あほ!
着せられてる感あるんぞ
それは背が小さいんだよ!!
そんなことより私のバブどこやったの!
あー置いてきた
は?どこに?
んー、しらね
探してくるまで家はいんな!!
こんなコントみたいな日常が続くと思ってた
私が13の時にもう1人の副総長が亡くなった
大阪のもうひとつの不良グループに殺されたんだ
その内容は酷いものだった
兄の目の前でバットで何回も何回も殴りつけたらしい。
兄の支えだったのに
お兄ちゃん…
大丈夫だ。
私がなんと声をかけても無理に笑う
私はそんな兄を見てられなかった
バンブー
だからただひたすらにバイクで走る
スっとして家へ戻ると
なんでっ。あいつがっ。
俺が、俺が弱いから?
俺がいなかったら、あいつは生きてたのか?
許さねぇ。自分が許せねぇ。
あいつを殺したやつも許さねぇ。
俺が潰す。くそっ。
そう言って涙を流しながらずっとずっとバットを握りしめていた
そのバットにはまだ赤い物が付いていて見るに耐えなかった

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