丈side
あれから大橋は俺を避ける。
「俺が1番大橋を知っている。」
…はずやのに傷つけてしまった。
彼氏失格や。
話さなくなってから1ヶ月もたつ。
そろそろ謝らなきゃ、二度と話せなくなるかもしれへん。
『なあ、どうすればええ?』
そう打って送信しようとした手をとめた。
いや、俺は大吾に頼りすぎや。
これは俺と大橋の問題。
そして俺が1番悪い。
1人で考えることや。
そう思い、消した。
ピコン
ん?みっちーからや。
はあ?誘拐!?!?
そう送り、俺は家を飛び出した。
大橋は一緒に住む前はホテルに泊まってた。
俺とケンカしてからはそこに泊まってるらしい。
そう、つぶやきながら信号で止まる。
もう日は暮れた。急がないと……
そう思った瞬間、、
肩を強く揺さぶられ、俺は気を失った。
目と目が合う
パチン
さっきまで隣にいた大橋がいない。
あ……俺、夢見てたんか…。
てか、ここどこや?
ガチャガチャ
何が起きとるんや?まさか俺も誘拐…?
モニターに和也が映っている。
なんや。DNってやつ俺たちで遊んでんのか?
ガチャ
ギュー
テッテレー
No side
続きます。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!