あなたside
ある日のPM9:15。
こんばんは!ただいまテレビ観てます。
紫耀はお風呂。
私はもう入った。
今ちょうど面白いバラエティー番組いっぱい放送されてる。
どれ観ようかなぁー。
よし、これにしよう。
10分後…
ちょっと笑いすぎた
私は紫耀に手招きした。
紫耀は私の隣に座ったかと思うと、めっちゃ私の方へ寄ってきた。
さらっと王子ゼリフ言うのって本当にずるい
さらに10分後…
テレビでの話題が変わった。
なんか「妻とキスした回数は?」っていう質問に、芸人たちがワイワイしてる。
へぇー、皆一日に一回もキスするんだ。
そういうもんなのかな。
それにしたら私たちって少ない方だよね。
最近もしてない気がするし。
でもそんなにチュッチュするの気持ち悪くない?
紫耀はかっこいいからいいんだけど、相手が私っていうね…トホホ
なんて考えてると
顔を紫耀の方に向けると、すっごいくっついて座ってたから、本当に顔が近い。
そう言って、少し横にズレようとすると、
グッと紫耀に引き寄せられた。
はっ!唐突だな。
キスしよって言われてするのは
なんか恥ずかしい。
どうしようどうしよう!
私からするって言っても緊張するよー。
えっ、嫌だ。
それは寂しい。私だって我慢してることいっぱいあるのに。
今日この機会に発散していいのかな。
うん。発散しよう。←ドSスイッチ入った
そう聞かれた瞬間、私は紫耀に飛びついてキスした。
油断していた紫耀は私と後ろに倒れ込む。
私は構わずキスを続ける←ヤバい
何で強引かって?
これが私の寂しさよ。
大好きな人とあまり一緒にいれることが少ないって辛い。
たまに「キスして欲しいなー」とかドラマ観ながら思うんだ。
その思いがこみ上げて来た。
自分でもヤバいなって怖い。
誰か私を止めて!
紫耀が苦しそうに顔をゆがめて、私を離そうとする。
軽々離された私は我に戻った。
紫耀は真顔になると、私の手を優しく握った
私の手を温かく包んで、優しい目で、私に微笑む紫耀は国宝を超えてるほどかっこいい。
私は素直に目をつぶる。
そしてしばらくして私の唇に紫耀の唇が重なった。
いつもよりもすごく優しくしてくれる紫耀にドキドキが止まらない。
今夜は12時まで手を繋いでテレビを観ました。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!