紫耀side
結婚式から1カ月後…
AM5:30
暑くて目が覚めた。
はぁー、だるい。
今日はなんかやる気も出ねぇ。
うわっ!
急に頭がくらっとして、ベッドから落ちそうになった。
危なっ。
熱かなぁ。俺はおでこに手を当ててみる。
でもあんまり分かんない。
どうしよう、仕事休むか?
…ダメだ。俺が休んだら色んな人に迷惑かけるし。
頑張って行くか…
よし、何とかあなたにバレなかった~。
こっそり体温計で熱はかってみよ。
やべっ、咳しちゃった
まだあなたは…寝てる。
ふぅ~。焦ったー!
咳しないように口を手で覆って、静かにベットから降りる。
けど…
我慢したのに。
バレるバレる、どうしよ
あなたはベットから出ると、どっか行った。
しばらくすると、サプリメントみたいなのを持って戻ってきた。
あなたは、結構大きい黒い粒を3錠俺に渡した。そしてコップにお茶を入れて持ってきた。
しっかりしてるなぁ~。
飲みにくっ。
俺はプロポリスっていうやつを、根性で飲み込んだ。
なんかあなたと喋ってたら元気出てきた。
俺がズレてた(笑)
俺はベットに入ると、あなたと少し距離をとった。
風邪を移さないためにね。
あなたに近づけないのはちょっと寂しいけど。
早く治して、またあなたにキスしたい(笑)
なーんてな。
嘘じゃないけど。
だからプロ…あれ?なんだっけ?
プロ…プロ…あっプロトレポ!
ん?なんか違うな。
プロセスだっけ。プロテインだっけ。
あー、もう何でもいいや!
プロトタイプが早く効きますように!←プロポリス
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。