第26話

黒色ちゃんの意外な特技②
1,439
2020/12/14 15:04
ジェル
ジェル
よしっ!
着いたっ!!
そのまま手を引かれて着いたのは、


何だ?このお店
ジェル
ジェル
え?まさかし〇むら知らんの?
(なまえ)
あなた
いや知ってる訳ないじゃん
このジャージ買ったのもかなり前だし、どこで買ったのかも忘れたし
ジェル
ジェル
んじゃあちょっと着いてきて!
大きく取り付けられた自動ドアから颯爽と中に入っていくジェルくん

かなり慣れてるな




「え、あのオレンジの人イケメン…………!」

「後ろの黒髪の人もかっこいい……………!」



オレンジと黒…………?

軽く周りを見てもその条件に該当する人は居ない
じゃあ僕達か

いやジェルくんはともかく、僕は可笑しいって
今すぐ兄ちゃんの脳力借りて全員眼科にワープさせたいんだけど……………


そんな事を考えていたら、ジェルくんは布と布の間に体を滑り込ませてどんどん店の奥に入っていく
その手には既に何枚か服が握られている
(なまえ)
あなた
ジェルくん早いっ!
流石に商品棚の上をいつもみたいに飛び越えていく訳にもいかないから、仕方なく窮屈そうに敷き詰められた布の間をすり抜けていく


ようやく店の奥の突き当たりに立っているジェルくんを発見
(なまえ)
あなた
追いついたっ…………うわっ……!
ジェル
ジェル
わっ!危ないっ!
急に後ろを向いてこちらに向かってきたジェルくんにぶつかりそうになり、咄嗟に横に跳ぶ
(なまえ)
あなた
どんどん奥に入っていくの辞めてよ…………
ジェル
ジェル
あなたこれ!
試着してみて!
(なまえ)
あなた
??分かった
近くにあった試着室のカーテンをめくって入った
改めてジェルくんから渡された服を見てみる
(なまえ)
あなた
これ……………凄い動きづらそう……………
でも折角選んでくれたのに突き返すのも悪かったので、渋々着ることにした
(なまえ)
あなた
あれ………?でも意外と大丈夫…………
ジェル
ジェル
あなたー
着替え終わったー?
(なまえ)
あなた
あ、うん
僕はカーテンの外に出た
(なまえ)
あなた
可笑しくない……………かな?
目を真ん丸にしたまま固まってるジェルくん
前からその思考停止状態やめてって言ってるよね?!
ジェル
ジェル
うわー!!!
かっこええ………・:*+.(( °ω° ))/.:+
ジェル
ジェル
あなた脚長いし、すらっとしてるから黒のスキニー似合うと思ったんよね!
あ、この細いジーパンみたいなやつスキニーって言うんだ
スキニーの他には、上には白いトレーナーで、その上からスカジャン(これもジェルくんに教えて貰った)を着ている

下は細い分、上はダボッとしたものを着て、細さを強調したり、上と下で白と黒のコントラストを入れたりと、色々工夫が為されている
ジェル
ジェル
それに、あなたは動きやすい方がええと思ったから、ストレッチジーンズ選んだんよ






……………ちゃんと僕の事も考えてくれてる

前から思ってたけど、ジェルくんって意外と優しいんだな




そこからジェルくんにエンジンがかかり、他にも色々なコーデを試してくれた




…………流石にスカート渡された時は拒否したけど


何回か試着した中で、特に気に入った2〜3コーデを買うことにした
店員
お会計6720円になります
え待って高っっっっ!!!!!!


ジェルくんごめん!!!
ジェル
ジェル
やっぱしま〇ら安っ…………
え………これで安いの………………??


やっぱり服の世界はわからん
ジェル
ジェル
今は在庫処分セールとかやってるからかなり安くなってると思うで
そうなんだ


なんかしまむ〇って面白そう
↑だんだん丸の位置がズレてきてるって?
気のせい気のせい
ジェル
ジェル
じゃあちょっとカフェ言って休も
またさっきと同じように手を握ってくれるジェルくん






もう二回目のはずなのに








顔の暑さにも、頭に血が上る感覚にも、








全く慣れない




これって本当に何なんだろう……………













③へ続く

プリ小説オーディオドラマ