第2話

1話
587
2018/11/05 14:56
昼休みの教室は騒がしいので、何を話しても他の人に聞かれることはない。
だから、私は告白されたことをあかねそらに話した。


「え!?片桐かたぎりくんに?マジで!?」

「返事どうすんの返事ー!」


とか言われるんだろうなと思いきや。


「あー、やっぱりか。片桐くんあなたにめっちゃ懐いてたもんね」

「予想通りだねー」


なんて全く意外じゃなさそうに笑われたので、割と結構困惑した。


「で、どうすんの?返事」


茜から想定と真逆のテンションで聞かれ、むしろこっちがテンション上げてやろうかと思ったが、疲れるだけなので普通に答えた。


「断るよ。その場で断ろうともしたし。そしたら、『返事はいつでもいいんで!』って言われて逃げられた」

「へぇ……“いつでも”。こりゃ長期戦に持ち込む気だな」

「あんたそれ断るつもりならしばらく答えなくていいと思うよ。振られるのって辛いから。まぁOKすれば万事解決なんだけど」

「いや、しないよ。冗談だろうしさ」

「「冗談?」」


本気で言ってんのか、みたいな顔をされた。
……双子ってここまで反応が似るものなんだな。


「だってさ、この前――……」

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