第22話

No.22
378
2022/12/09 07:00






side⇄あなた



西園寺家贔屓のサロンで、
またもや、当事者の入る余地のない話し合いが行われ
あーでもないこーでもない、と
しっちゃかめっちゃか顔面や髪をいじられ、
既に満身創痍な身体に、さらに鞭を打たれたような感覚



律子「ふん、これでだいぶ見れるようになったわね」
『……ありがとうございました。』




何でそんないちいち腹立つ言い方するんだよ、会長は。
今すぐにでも口から不満が溢れそうだったが、
事が穏便に進む為には、何としてでも無言を貫かねばならない。
グッと堪えて、早くこの時間が終わることを願った。





解放されたのは、そこから約2時間後。


西園寺家において重宝されている


世界的に有名なデザイナーの監修の元、


作り上げられるドレス。
その採寸に約1時間、そのまま本殿に戻り、
事前に呼び寄せておいたのであろう、エステティシャン


身体中の肉という肉をかき集められ、
物理的に鞭を施された。
痛い、身体全部が痛い。


普段受けるエステとは天と地の差。
きっと、会長による私へのちょっとした嫌がらせだ。
きっと私の思い込みじゃない。
多少の悪意は込められてるはず。勘だけど。


そこでまた1時間拘束され、やっと解放されて今。



フラフラと自室に戻り、ベッドに飛び込む。
私の部屋は本殿ではなく、離れにある。


こんな私によく気をかけてくれる使用人によれば


会長サイドの使用人の間で、ここは


“ 魔物が棲む要塞 ” と呼ばれているらしい。
誰が魔物だ、コノヤロウ。
どちらかと言えば会長の方が魔物だろう。


『あぁ、思い出してきただけで吐き気がする…』
『…寝よ。』



気がついたらそのまま、寝てしまっていた。


“ アイツ ” がまた何かを企んでいるとは知らずに。




🍓

しばらく存在を消していたこのお話、

少しずつですが再開することにします😙

プリ小説オーディオドラマ