ふぅー......。
医局、懐かしい......。
緋山先生、冴島さん、ごめんね。
1人で集中してカルテ書きたいって言ったのは、
嘘です。
本当は、久しぶりの救命の雰囲気が懐かしくて、これ以上緋山先生と冴島さんと思い出話してると、涙がこらえきれなくなるから、追い出しちゃったんだ......。
こういう、あとから1人で泣いちゃうところかな?私が9年前、出会った時から変わってないところって。(笑)
私って昔から人前で泣かないで、部屋の隅で1人で泣いてたかも...。
でも、人前で泣かないようにしてるんじゃないと思う。誰かの前で泣いたら、その誰かまで悲しくなるんじゃないかって自分の中で思ってたら、人前で泣けなくなったん思うんだよな~。
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9年前ここで出会った時の事や、患者さんに初めて感謝された時の事、初めてヘリに乗った時の事なんかを思い出してたら、目から涙がこぼれた。
9年前に来てからのここでの3年間は、辛くて泣きたくなる事が数えきれないほどあったけど、助かった患者さんの笑顔や、信頼できる仲間の存在に元気付けられていた事も思い出していたら、自然と涙は止まっていた。
そして、私の中で、涙がこれからも頑張ろうという勇気に変わっていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。