~翌日 教室にて~
その幸せそうな顔をずっと見ていたい
だけど
好きになったもんは仕方ねぇだろ
欲しいものなんか何もなかったけど
ごめんな。俺はお前が欲しい。
プルルル
車の中
なんだよ
ほかの女子ならキャーキャー言うのに。
~街中~
ほら見ろよ
なのに 何で
なんで あいつはああなんだ
そんなに俺に興味が無いか?
ガチャ
こいつ…
ふつーの女子に見えるだけどな…
4600円…
高いのか?
~カフェにて~
あの時見たいに笑ってくれるだけでいいのに。
困った顔すんなよ
そんなもんでいいのかよ
…そうか
あなたは豪華な物とかいらないんだな…
そんなの 俺 どうしたらいいんだよ。
振り向かせ方がわかんねぇよ。
カラン)店を出る
あなたにピンをつける
他の女とは価値観とか考え方が全然違うあなた。
っつーか俺があなたを好きなのもしかしたら勘違いかもしれないし
やっべぇ。考え事して速く歩いてたら置いてきちまった
くっそ、連絡先聞いとけば良かった
しょうがねぇ。
_走り出す_
どこだよ アイツ ちっさいからわかんねー。
どこだよ!あなた!
今 あなたの声…。
あっちからか!
_走り出す_
ッいたっ
_あなたの腕を掴む_
こんな人混みの中
俺を見て安心したあなたの顔がこんなにもッ嬉しいなんて…。_あなたに抱きつく_
(ズキ
なんで…
ウソくらい付けよ
~重岡が去っていく~
だからアイツがいいって?
~翌朝~
逃げることないだろ
勝手に決めんなよ。
ムカつく
同じ教室で目も合わさない
こっち見ろよ
俺はどーすればいいんだよ。あなた。
~掃除時~
あなた。
俺にもお前の笑顔を見せてくれよ
_自分の教室の窓から花びらを落としている。_
こっちを見ろよッ…
あなた。見てくれよッ。
どうしたら俺の事見てくれるんだよ。
~ある日~
俺のこと
少しでもいいから見てくれよッ…。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。